府中のエンジニアに打診して、ブートストラップローダーからOSを経て、アプリケーションまで一気に立ち上げてしまうことに技術的な問題点がないことを確認してから、浜田はこのシナリオの最大の障害を崩しにかかった。 サードパーティーが売り出す1枚のフロッピーディスクだけで、自動的にアプリケーションまで起動してしまうためには、それぞれのディスクにブートストラップローダーとOSを同梱しておかざるをえない。つまりマイクロソフトの著作物であるMS-DOSを、他のサードパーティーの製品として発売されるアプリケーションにバンドルせざるをえなかった。 もともとの著作権者であるマイクロソフトからOSの供給を受けた日本電気は、PC-9801への移植の作業を行っていた。だが2次的な加工を行っているとはいえ、第3者の製品へのバンドルを実現するためには、当然原著作者の了承が必要だった。 ではマイクロソフトは、バンドルを許容