*以下は、筆者が国際オピニオンサイト、The Conversationに寄稿した2月13日付の英語記事の日本語訳です。 北朝鮮がドナルド・トランプの米大統領就任後初めてのミサイルを発射した時、日本の安倍晋三首相はちょうど、強固な日米同盟を再確認するため訪米中だった。そろって臨んだ記者会見で両首脳は、北朝鮮のミサイル発射を非難する共同声明を発表した。 アメリカは対北朝鮮政策を見直し中と伝えられ、2月初旬に初めて東アジアを訪問したジェームズ・マティス米国防長官は、北朝鮮が核兵器を使用すればアメリカは「圧倒的な」報復で応じると警告し、同盟国である日本や韓国を安心させた。 そうした脅しが北朝鮮に効かなかったのは明らかだ。今後の課題は、過去に北朝鮮を抑止しようと試みたときの教訓も踏まえて、いま何ができるかを問うことだ。 事態はなぜこれほど悪化したのか 2016年11月下旬、国連の安全保障理事会は、ミ