中国語通訳をしている日本人の友人Mから年末に電話がかかってきた。「原宿の工事現場から民国時代のお金などが入った壷を掘り当てたという中国人から突然連絡があった。面識のない中国人だが、昔、私に世話になったという中国人の従弟を名乗っている。古いお金の知識がないので、ホンモノなのか、ニセモノなのか、ホンモノだったらどのくらいの価値があるか調べてほしいといっている。民国三年とか書いてあるらしいよ。あなた、興味ある?」 それって、民国が最初に発行した銀貨・袁世凱銀貨じゃない? もちろん、興味あるよ。年末にお宝を掘り当てるなんて、景気のいい話じゃないか、ぜひ見てみたい、と私は即答した。 原宿の工事現場から、なぜ民国時代のお金の入った壷が見つかるのか。実は「袁大頭(袁世凱銀貨)が工事現場で見つかった」といってニセモノの銀貨を売りつける詐欺は以前中国各地でちょっと流行していた。とすると、同じ手口の詐欺が、日