トヨタ自動車は熊本で発生した地震の影響で、国内にある16の車両工場のうち15工場を段階的に、23日まで停止する。アイシン精機の子会社であるアイシン九州(熊本市)とアイシン九州キャスティング(同)の工場が被災し、ドア部品やエンジン部品の調達が滞ったためだ。トヨタは2月初旬、愛知製鋼の爆発事故を受けて全16工場を6日間にわたって停止し、約9万台の生産を遅らせた。今回もサプライヤーの被災がトヨタの車両生産全体に大きなダメージを与えることになりそうだ。 アイシンの2工場は14日から稼働を停止している。「14日夜に全従業員が避難し、18日午前に初めて内部を確認したが、生産エリアの被害状況はいまだ完全に把握できていない」(アイシン精機広報)という。 東日本大震災の教訓は生かされたか 状況確認を難しくしている要因の一つに、2工場が共同で使用している配電設備の故障がある。周辺の停電は解消されているが、工場