NECは11月19日、PCIeカードサイズのスーパーコンピュータ向けプロセッサ「ベクトルエンジン」(VE)を販売すると発表した。価格は114万4000円(税別)からで、2021年1月から出荷を始める。中堅・中小の製造業での研究開発などへの用途を見込む。 VEは並列処理を得意とするプロセッサで、PCI Express規格のカードに2.45TFLOPS(テラフロップス)の演算性能と1.53TB/秒のメモリ帯域を実現している。コア数は8個で、単一コア当たりの処理性能とメモリ帯域は「世界トップクラス」(NEC)という。 プロセッサの演算方法には主に「スカラ型」と「ベクトル型」があり、一般的なCPUやGPUはスカラ型を採用している。ベクトル型は大量のデータをまとめ、大規模なデータの並列処理に向くとされている。 これまでNECは、VEを自社製専用サーバに搭載し、「SX-Aurora TSUBASA」と
Intel Making Progress On Their "mOS" Modified Linux Kernel Running Lightweight Kernels Written by Michael Larabel in Intel on 12 August 2020 at 01:00 AM EDT. 12 Comments For a while now Intel has been quietly been working on "mOS" as the "multi-OS" that is a modified version of the Linux kernel that in turn is running lightweight kernels for high-performance computing purposes. Intel mOS has been
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 欧州では、現地時間5月10日から1週間にわたって、多くのスーパーコンピューターで暗号資産(仮想通貨)マイニングマルウェアへの感染が次々に発覚し、調査のためにサービスが停止している。 セキュリティインシデントが報告されたのは英国、ドイツ、スイスで、スペインの高性能コンピューティング(HPC)センターでも同様の事例があったとうわさされている。 最初に問題が明らかになったのは、英国のエジンバラ大学で運用されている「ARCHER」だ。同大学は5月10日に、ARCHERのログインノードでのセキュリティ侵害があり、調査のためにARCHERのシステムをシャットダウンして、それ以上の侵入を防ぐためにSSHのパスワードをリセットしたと発表した。 また同日
筑波大学は、FPGAを本格使用するスーパーコンピュータ(スパコン)「Cygnus」の運用を4月より開始した。 筑波大で運用を開始するFPGAを本格使用するCygnusスパコン (写真提供:筑波大計算科学研究センター) 現在では、IntelのXeonなどの汎用CPUとNVIDIAのGPUを組み合わせたスパコンが主流で、米国のSummit、Sierraスパコン、国内最大の産総研のABCIスパコンもこのタイプである。 筑波大はメーカーが開発したスパコンをそのまま購入するのではなく、自分のところの研究成果をとりいれたスパコンをメーカーと共同開発を行うという形のスパコン調達を行ってきた歴史を持っている。 正確に言えば、どこもメーカーの製品をそのまま購入しているわけではなく、いろいろと工夫して自分のところに合うスパコンを共同開発しているのであるが、筆者の印象では、筑波大はスパコンシステムの構成に自分の
富士通は、産業技術総合研究所(産総研)が導入するAI(人工知能)専用スーパーコンピュータを受注した。2017年10月7日、分かった。受注額は約50億円。米インテルのCPUを2個と米エヌビディアのGPUを4個搭載したサーバーを1088台並べる。理論上の演算性能は国内最速の37ペタFLOPS(1秒間に3京7000兆回)に達する。2018年度に運用を始める。 産総研は政府が2016年度第2次補正予算で195億円を投じた「人工知能に関するグローバル研究拠点整備事業」を管轄する。このうち3分の1程度をAI専用のコンピューティング基盤「AI橋渡しクラウド(AI Bridging Cloud Infrastructure:ABCI)」の整備に投じる、としていた。 ABCIの理論上の演算性能である37ペタFLOPSは、東京大学と筑波大学が共同運営する国内最速スパコン「Oakforest-PACS」の25ペ
スーパーコンピューター製造の新興企業「エクサスケーラー」(本社・東京)と慶応大学などが共同で、独自の新型スパコンの開発に乗り出した。 将来性のある技術に最大50億円を支援する科学技術振興機構(JST)の制度に採択された。まず6月までに国内最高(世界3位相当)の計算速度を達成し、将来は世界最高性能を目指す。 新スパコンは、黒田忠広・慶大教授が考案した、大容量・省電力の立体構造の集積回路(IC)を初めて搭載する。さらに、発熱するスパコンを効率よく冷やすため、本体をフッ化炭素の液体に入れて冷やすエクサ社独自の液体冷却技術を採用する。 こうした技術により装置1台の大きさは縦横1メートルほどと小さくなる。18台をつなげて海洋研究開発機構横浜研究所(横浜市)に設置、毎秒2京4000兆回(京は1兆の1万倍)の計算速度を達成する計画だ。国内最高の性能となり、スパコンの計算速度を競う国際ランキングでも世界3
はじめに 分子動力学における近接粒子リスト(Verlet listとも)の構築をするコードを論文[1]に記述されているGrid search methodに基づいて実装した。C++で実装したのち、CUDAとthrustを用いてGPUでも動くようにした。ソースコードはここにある。 この記事ではCUDAとthrustでどのように実装したかについて説明する。 分子動力学法のアルゴリズムについてはkaityo256先生が分子動力学法ステップ・バイ・ステップ その1から分子動力学法ステップ・バイ・ステップ その5にまとめているのでそちらを見てからのほうがわかりやすいと思う。 Verlet listのことは Wikipediaや分子動力学法ステップ・バイ・ステップ その2を参照。 Grid search methodは分子動力学法ステップ・バイ・ステップ その3を参照。 Grid search met
日本電気は米国ソルトレークシティーで開催されていたスーパーコンピュータの世界最大の国際会議であるSupercomputing 2016の展示会場において、同社の現行SX-ACEに継ぐ次世代スーパーコンピュータ開発計画であるAuroraの概要を明らかにした。製品名は未定だが2018年に出荷を予定している。 NECの次期スーパーコンピュータは、従来のベクトルプロセッサを継承するとともに、小中規模向けに独自メモリを搭載したPCIベースのボードとなることとなった。フロントエンドにx86プロセッサを置くことでI/Oなどはx86を介して行われ、ユーザビリティを上げている。基本的にコプロセッサもしくはアクセラレータボードと言った感じになってはいるが、NECの担当者によればアクセラレータではなく、あくまでもベクトルプロセッサが主であるとのことだ。 ソケット当りのコア数は明らかにされていないが、現行のSX-
2011年6月にTop500で世界一になった京コンピュータは現在、中国の天河2号や太湖の光などに抜かれて世界的には5位に後退したが、国内では引き続き1位であった。しかし、東京大学と筑波大学が共同で導入するピーク性能25PFlopsの「Oakforest PACS」というスパコンが、今年12月に稼働する計画になっており、国内でも2位になると見られる。 筑波大学で開催されたシンポジウムにおいて、東京大学 情報基盤センター スーパーコンピューティング研究部門の塙 敏博准教授がOakforest PACSスパコンについて発表を行った。 筑波大、東大、京大の3大学は共通仕様に基づく「T2K(3大学の頭文字を並べたもの)」というスパコンを開発し、2008年から学内外のユーザに提供してきた。この後継となるのがOakforest PACSスパコンである。今回、京大は参加していないが、筑波大と東大の近さを生
ARMはモバイル分野だけでなく、スーパーコンピューティング分野にも狙いを定めている。 ARMは米国時間8月22日、カリフォルニア州クパチーノで開催された半導体関連のカンファレンス「Hot Chips 28」で、同社の「ARMv8-A」アーキテクチャを拡張する「Scalable Vector Extension」(SVE)という、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野向けの新たなチップデザインを発表した。 この新デザインによって、CPUデザイナーは対象とする分野や市場に応じて、ベクタレジスタのサイズを128ビットから2048ビットまでの間で自由に選択できるようになるため、「AArch64」(64ビット実行状態)におけるベクトル演算処理能力を大幅に向上させることが可能になる。またSVEによって、先進的なベクトル化コンパイラの使用が可能になり、既存コードからより粒度の細かい並列処理を
Barack Obama米大統領は米国時間7月29日、スーパーコンピュータの研究開発を推進する新たな大統領令を発令した。この大統領令は、世界初となるエクサ級スーパーコンピュータの研究開発に専念する「国家戦略コンピューティングイニシアチブ(NSCI)」を立ち上げ、高性能計算(HPC)分野における将来的な米国の地位強化を目指すもの。このイニシアチブは、エネルギー省、国防総省、国立科学財団の協同で推進され、必要に応じて産学の協力も要請するとしている。 Obama大統領は、コンピュータの性能向上に対する需要の増加に対応し、米国の経済成長を維持するうえで、超高性能の次世代型コンピュータが必要不可欠だと考えている。また今回の大統領令は、エクサ級スーパーコンピュータの研究開発を通じた、政府機関、民間企業、教育機関の連携促進も狙っている。さらに、現在の半導体技術は間もなく性能向上の限界に達するとみられてい
2. Graph500とは 近年活発に行われるようになってきた実社会における複雑な現象の分析では、多くの場合、分析対象は大規模なグラフ(節と枝によるデータ間の関連性を示したもの)として表現され、それに対するコンピュータによる高速な解析(グラフ解析)が必要とされています。例えば、インターネット上のソーシャルサービスなどでは、「誰が誰とつながっているか」といった関連性のある大量のデータを解析するときにグラフ解析が使われます。また、サイバーセキュリティや金融取引の安全性担保のような社会的課題に加えて、脳神経科学における神経機能の解析やタンパク質の相互作用分析などの科学分野においてもグラフ解析は用いられ、応用範囲が大きく広がっています。こうしたグラフ解析の性能を競うのが、2010年から開始されたスパコンランキング「Graph500」です。 規則的な行列演算である連立一次方程式を解く計算速度(LIN
筑波大学計算科学研究センターの「HA-PACS/TCA」は、2013年11月のGreen500で3位となったスパコンシステムである。10コアの「Xeon E5-2680v2」2ソケットに4基の「NVIDIA K20x」GPUを接続した計算ノードを使っているが、16ノードを独自開発の「PEACH2」というデバイスを使って密結合したアクセラレータ(Tightly Coupled Accelerators)となっていることが特徴である。 このTCAについて、東京大学(東大)の塙敏博 特任准教授がGTC 2014で発表を行った。塙先生は筑波大でTCAを開発しておられたのであるが、2013年12月に、東大情報基盤センターに移られたとのことである。 HA-PACS(Highly Accelerated Parallel Advanced system for Computational Science
NECは2013年11月15日、ベクトル型スーパーコンピュータの新機種「SX-ACE」(写真)を発表、同日販売を開始した。メモリーコントローラーやI/Oコントローラーを内蔵した新開発のマルチコアCPUを使ってノード構成を簡素化した。ノード間は分散メモリー型で並列処理となる。従来機種「SX-9」(2007年10月販売)と比べて、同一性能当たり10分の1の消費電力および5分の1の設置面積を実現した。価格(5%税込み)は、レンタル月額で450万円から。 ベクトル型スーパーコンピュータの最新機種である。一般に、ベクトル型のスーパーコンピュータは専用に設計されており、汎用のハードウエア部品を流用するスカラー型と比べると高価になる。この一方で、単一のコンピュータとして動作するノード当たりの性能はスカラー型よりも高く、並列処理でなくても計算能力を確保しやすい。また、処理性能当たりのメモリー転送速度が高く
NECは、世界最速のプロセッサコア性能を有するベクトル型スーパーコンピュータ「SXシリーズ」における最新モデル「SX-ACE」を本日より日本国内および海外向けに販売開始します。 「SX-ACE」は、「SXシリーズ」初となるマルチコア型ベクトルCPUを搭載し、世界一のコア性能(注1)と世界一のコアメモリ帯域(注2)を実現しました。単一ラック当たりの性能は前機種に比べ10倍に向上し、科学技術計算アプリケーションにおいて高い実効性能と使いやすさを提供します。また、NEC独自の最先端LSIテクノロジ、高密度設計、高効率冷却技術などにより、従来機種と比較し、消費電力を10分の1、設置面積を5分の1に低減(注3)しました。 ベクトル型スーパーコンピュータは、科学技術計算や大規模データの高速処理を得意とし、気象予報、地球環境変動解析、流体解析、ナノテクノロジーや新規素材開発などのシミュレーションにおいて
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