論文書きのために、次の本を読んだ。 西田幾多郎の生命哲学 (講談社現代新書) 作者: 檜垣立哉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/01/19メディア: 新書購入: 3人 クリック: 43回この商品を含むブログ (28件) を見る なかなか面白かった。西田は、『善の研究』を読んでいたほかは、後期の全集などをぱらぱらと読むくらいだったから、この本を読むことで西田の全体像を、いまっぽい枠組みで概観することができた。京都学派とのしがらみなしに西田を読める良い本だと思う。 檜垣さんは、西田を生命の哲学として読み解こうとする。前半がとくに引き締まっていてクリアーである。後半はちょっと息切れしてるかなとか思うが、言いたいことは分かる。西田自身が後期・晩年は煮詰まっているのだろう。 檜垣さんは「生命」についてこのように言う。 生命は自らを展開させる力をもっている。生命は自己増殖し、自己展開し、進
もしもソクラテスに口説かれたら―愛について・自己について (双書 哲学塾) 作者: 土屋賢二出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/09/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (20件) を見る高名なユーモアエッセイスト土屋賢二がお茶の水女子大の教壇に立ち、ソクラテスが美青年に迫ったときの口説き文句をテキストとして学生と熱い議論を交わした記録。 書店で最初のほうをぱらぱらと読んで、海燕氏向きの本だなと思い、紹介するために買ってきた。でも、読み進めてみると、海燕氏好みのジェンダーとかセクシュアリティの話題がほとんど皆無だったので、やや拍子抜けした。 人格の同一性とか心身問題とかの話は面白かったけれど、海燕氏はあまりそっち方面に興味はないだろうし、薦めても仕方がないと思って取り上げなかった*1。 でも、この記事を読んで、もしかすると意外と『もしもソ
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