知人男性を不正に派遣労働者として研究室に受け入れたとして、東京大学は2日、大学院の50代の男性教授を諭旨解雇にし、発表した。 東大によると、教授は「英語、ドイツ語、オランダ語の3カ国語ができる」という条件を満たす人物を派遣するよう複数の派遣会社に要請。1社から2013年12月~14年2月、この知人が派遣された。大学側は派遣料約118万円を派遣会社に支払ったが、実際は語学力を満たしていなかった。 知人は13年2月から半年間、資料整理係として研究室に直接雇われていた。離職後1年未満の再受け入れが法違反と指摘を受けるのを避けようと、教授は知人の運転免許証のコピーを変造して大学側に提出し、別人物だと偽っていた。 また、知人に語学力があると装うため、偽造した大学の学位記や翻訳原稿などを提出。教授は大学の調査に対し、「虚偽の説明をしたのは事実で、反省している」と述べたという。