消費支出のバランスと幸福とはどのような関係があるのか。2005年の主な国の家計消費支出データから、消費支出の各項目のバランスによって、いくつかのグループに分けてみる。 一つ目は、食料・飲料費が大きな割合を占める国である。1人当たりの消費支出額が小さいため、食費の割合が高くなる国で、アフリカ諸国やインドなどがこれに該当する。二つ目は、医療・保険費の割合が高いアメリカなどである。医療・保険費の割合が1桁台の国が多い中、アメリカは20%近い。一部の保険加入者以外は、高額な医療費を払うか、支払いができないために十分な医療サービスが受けられない状況にある。 三つ目が、韓国に代表される教育費の割合が高い国である。学歴次第で人生が決まると語る韓国の人もいるが、少子化の国々のなかでも、韓国の教育費の多さは際立っている。四つ目は、娯楽・文化費の割合が高い国である。イギリスが代表格だが、カナダ、スウェーデ