史上初のミリオンセラーを記録した、シンガーソングライター・井上陽水の名盤『氷の世界』。発売から40年を経てデジタルリマスター盤として発売されたことを記念し、ORICON STYLEの取材に陽水本人が答えてくれた。当時の制作秘話、さらに同作内の楽曲「帰れない二人」を合作した故・忌野清志郎さんとの思い出などを懐かしそうに語ってくれた。 【写真】その他の写真を見る ■“裏路地”が好きだったんですね、昔から(笑) ――現在のレコーディング技術は当時とは比較にならないくらい進化してしまいましたが、当時は一回一回がまさに真剣勝負ですよね。 【井上陽水】そうそう。今ってどうにでも出来ちゃう便利さがあるけど、あの頃はそうではなかった。それなりの緊張感、真剣さ、集中力を要していたとは思いますよね。 ――今では考えられないかもしれないですけど、あの当時8チャンネルから16チャンネルに変わっただけで、無限の可能