映画『さよなら渓谷』で迫真の演技を披露した真木よう子 - 撮影:金井堯子 映画『さよなら渓谷』で、かつて自分をレイプした男性と奇妙な夫婦生活を送るヒロインを熱演した真木よう子が、衝撃のラストから椎名林檎とコラボしたエンディングテーマ「幸先坂」誕生秘話まで、壮絶な撮影の日々を振り返った。 『悪人』『横道世之介』など軒並み映画化が続く芥川賞作家・吉田修一の同名小説を、『まほろ駅前多田便利軒』などで知られる大森立嗣監督が映画化した本作は、幼児殺害事件をきっかけに浮かび上がる一組の夫婦の秘密を描き、彼らの15年に及ぶ愛憎の歴史をひもといていく衝撃的なラブストーリー。特殊な設定のため、ヒロインのかなこを演じた真木は「相当な覚悟が必要でした。でも、それ以上にやりがいのある役だと思ったので挑戦しました」と振り返る。 とは言うものの、かなこを体現するのは並大抵のことではなかった。15年前に起きたレイプ事件