色つきの義真の肖像画=香川県提供 香川県文化振興課は21日、同県坂出市の四国霊場81番札所白峯寺(しろみねじ)で、比叡山延暦寺の初代座主・義真(ぎしん)(781〜833)の色つきの肖像画が見つかったと発表した。義真の肖像画はこれまで京都の仁和寺など3例確認されているが、色つきは初めてという。 義真は日本に天台宗を伝えた最澄の弟子。見つかった肖像画は、縦195センチ、横93.9センチの絹地に描かれている。筆遣いなどから、鎌倉時代に制作されたとみられる。 四国大学文学部の真鍋俊照(しゅんしょう)教授(仏教美術史)は「比叡山延暦寺は織田信長の焼き打ちで、保管されていた多くの肖像画が焼失した。義真の肖像画発見は十分な価値と意義がある」と話している。