Peter Coy(Bloomberg Businessweek経済担当エディター) 米国時間2010年6月30日更新「Keynes vs. Alesina. Alesina Who?」 このところ、米ハーバード大学のイタリア人経済学者アルベルト・アレシナ教授(53歳)の主張が、財政タカ派(財政再建重視派)の強い支持を集めている。ジョージ・W・ブッシュ前米大統領の下で大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めたN・グレゴリー・マンキュー氏もその一人だ。アレシナ教授は、景気回復には財政支出の拡大が必要との見方に異議を唱え、歳出削減を提唱している。 アレシナ教授は現在、最も注目されている経済学者だ。同教授は4月、スペインのマドリードで欧州連合(EU)の経済・財務相らに対し、「大規模で確固とした」歳出削減による財政赤字削減が、経済成長をもたらすことが多いと主張。その主張の裏づけとして、1980年