【識者の眼】「新型コロナウイルス感染症はSARSに類似(2)─インフルエンザに比べはるかに重い疾患」菅谷憲夫 No.5001 (2020年02月29日発行) P.56 菅谷憲夫 (神奈川県警友会けいゆう病院感染制御センターセンター長・小児科、慶應義塾大学医学部客員教授、WHO重症インフルエンザガイドライン委員) 登録日: 2020-02-18 最終更新日: 2020-02-18 新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)は国内での流行も危惧される状況になった。国内での人から人への感染が進行しているにもかかわらず、日本政府が中国からの入国を禁止しなかったことは、COVID-19の感染性、重症度を過小評価した重大な失策と考えられる。すでに水際対策の段階は越えて、日本各地にウイルスが蔓延している可能性がある。 常識に反した報道 日本のマスコミが一貫して、重症度は低いと報道してきたことも、