東京電力福島第一原発で8月にタンクから300トンの高濃度汚染水漏れが発覚した事故で、東電は11日、近くの井戸から放射性ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットルあたり55万ベクレル検出されたと発表した。過去最大値で、数日前から値が上昇していた。 見つかったのは漏れが発覚したタンクから10メートル余り北の観測井戸。9日に採取した井戸水から検出された。10月17日に40万ベクレルを検出。その後値が減ったが再上昇した。東電は漏れた汚染水が地中にしみこみ、井戸水に混ざったためとみている。東電によると、タンクから新たな漏れは確認されていないという。 また、300トンの汚染水が漏れたタンクとは別の区画にあるタンクのつなぎ目で高い放射線量が確認された。東電は「汚染水がにじみ出ている可能性はある」と説明している。