前回は、フィールドワークだけではなくビッグデータ分析においても「定性的に捉える」ことが重要性であることを説明し、双方を統合的に進めていく全体像を示した。そこで今回は、それぞれの調査・分析手法の実践に焦点を絞っていきたい。各調査・分析から効果的な洞察(インサイト)を得るにはどうすればいいのか、フィールドワークとビッグデータ分析に共通して鍵となる「分析力」について説明していく。 そもそも「分析とは何か」から考えよう! 「分析力」というのは、ビッグデータ・定量分析だけの話では決してない。デザイン思考でよく使われるフィールドワーク(行動観察、インタビュー調査など)においても必要なもので、それなしにユーザーを観察しインタビューをしても効果的な情報収集とはならず、「分析力」がその成否を左右すると言っても過言ではない。 前回「ビッグデータ活用は『数字力』より『言葉力』」にて、“分析力だけでは武器にならな