意識は人類の最大のミステリーの1つだ。それはなぜ、どうやって芽生えたのか? はたしてそれは実在するのか、それともただの幻想なのか? 答えるどころか、答えを探すことすら難しい難問だ。しかし科学者たちは今、その謎に少しずつ迫ろうとしている。 もっとも最近の成果は、意識が存在するうえで必要不可欠と考えられる、2つの脳内ネットワークの関係が明らかになったことだ。 ミシガン大学(アメリカ)の研究者が『Science Advances』(3月11日付)で発表した研究によれば、「デフォルトモード・ネットワーク」と「背面注意ネットワーク」は相反する関係にあるのだそうだ。 こうした排他的な関係にあるネットワークの相互作用が、私たちが周囲の環境に働きかけたときの体験を素早く内部化することを可能にし、意識を支えているのだそうだ。