(The English summary is on this page) はじめに 日本の学校教育の欠点について発言すると、海外から「なぜ自分の国を批判するのか?」と言われることがある。 教育がその国のすべてではないのだから、これは的外れな反応なのだが、学校を批判するとその国民全体を批判したと誤解する人はいるようだ。 以下の文章は全体的に否定的なトーンである。ただし、これは「フィンランド教育ブーム」について書いているのであって、フィンランドという国家について論じているわけではない。言うまでもないが、フィンランドは尊敬すべき国のひとつである。 フィンランド教育ブーム 2000年代前半から、主にPISA(OECDの国際学力調査)の結果がきっかけになって、フィンランドの教育が世界的に注目されるようになった。日本でも「学力世界一」というフレーズとともに、多くの教育専門家やジャーナリストがフィンラ
![世界的な「フィンランド教育ブーム」に警鐘を鳴らしていたフィンランド数学者たち](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0a3657c69db90e83e00fd67da0dae03060273d26/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fblogger.googleusercontent.com%2Fimg%2Fb%2FR29vZ2xl%2FAVvXsEgYxqRclZaX9aIauaUwO1MR7kX-2GQuN5T4-pISy5H6quBosQWzr_qZGEj_37nMM2IH834x4TgK7v7rIeKYw1kKbIsSNMrWOpRwczsk72ebPaAzMfkueJatu1sgYTrlcJ6EnmEzekONhY3u%2Fw1200-h630-p-k-no-nu%2FTIMSS2011%2BSample%2BQuestion%2BFraction%2Bonly.jpg)