夏の甲子園に出場した花咲徳栄のエース北川大翔(ひろと)君。今年生まれた赤ちゃん調査で1位に選ばれた名前と同じ。大きく羽ばたくように親の願いがこめられている 読者から一本の質問の電話が入りました。内容を要約すると、次のような感じです。 「○○の記事の中に『廃虚』という言葉が出てきますね。この『虚』の字は『廃墟』の誤りではないでしょうか」 この方の指摘はある意味では正しいのです。しかし、「廃虚」が誤りだというのは当たりません。あえて言うならば「新聞で使われる用字としては土へんのない『廃虚』が正しい」といったところでしょうか。 じつはこれは昭和21年に告示された「当用漢字表」の影響によるものです。使用制限色の濃かった漢字表の告示により、表から漏れた漢字の使用が難しくなりました。そこで登場したのが「代用字」といわれるもので、漢字表中の意味の似た漢字を使って、表外字に置き換えました。その一つが「廃虚