グザヴィエ・ドラン監督・主演の『トム・アット・ザ・ファーム』を見てきた。 主人公はゲイの恋人ギヨームの葬儀に出席するため、ケベックの田舎に一人で出かけたトム(ドラン自身が演じている)。トムはギヨームの兄で農場を管理しているフランシスから、母アガットに対してはギヨームがゲイだったことを隠しておけと脅され、友人のふりをすることになる。亡くなった恋人を忘れられないトムは次第に暴力的なフランシスのペースに取り込まれていくが…というスリラー。 これ、Liliesを書いたミシェル・マルク・ブシャールの戯曲を映画化したものだそうで、たしかに場面場面の展開は非常に舞台的で、主な会話とかアクションは密室的な空間で展開する。ただ、畑が広がるカナダの大地を主人公のトムが車で走る場面はカナダの広さを感じさせ、舞台となる農場が非常に隔絶された場所であることを印象づける効果をもたらしている。この隔絶感、ド田舎感がすご