【コラム】日本で見た「韓国のナルシシズム」 日本の有力経済誌「週刊東洋経済」が今年7月末、38ページにも及ぶ韓国経済特集を組んだ。タイトルは「知られざる韓国の実力」。同誌が一番目に取り上げた韓国経済の強みは、「財閥オーナー支配体制をはじめとするスピード経営」だった。同誌だけではない。日本経済新聞をはじめ、日本の主要メディアが取り上げる韓国経済の強みはほぼ一貫している。大統領制に代表される強力なリーダーシップ、政治・経済の一体化、さらに財閥企業の果敢かつ迅速な投資決定を挙げている。 これらの報道を見ながら、わたしは苦笑を禁じ得なかった。わずか1年前、日本人は全く同じ側面を「韓国経済の最大の弱点」と指摘していたからだ。大手繊維メーカー・東レの榊原定征社長は2009年3月、東京で行われた講演で、日本の繊維企業のほとんどが韓国を去った理由についてこう説明した。「韓国人は『早く、早く』という気質のた