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ポール・ヴァレリーの検索結果1 - 25 件 / 25件

  • ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら

    2024年2月29日時点での既刊のちくま学芸文庫全2,036点(セット版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 「♾️」マークはMath&Scienceシリーズ(青背)を示す。 人名表記の揺れ(例「シモーヌ・ヴェイユ」と「シモーヌ・ヴェーユ」)は訳者に従い、統一はせずそのままにした。 編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 Math&Scienceシリーズのみの刊行書目一覧はこちら。 浅田彰『ヘルメスの音楽』 赤坂憲雄『異人論序説』 赤坂憲雄『王と天皇』 赤坂憲雄『排除の現象学』 赤坂憲雄『遠野/物語考』 赤坂憲雄『象徴天皇という物語』 赤坂憲雄『柳田国男を読む』 天沢退二郎『宮沢賢治の彼方へ』 飛鳥井雅道『明治大帝』 E・アウエルバッハ『ミメーシス[上] ヨーロッパ文学における現実描写』 E・アウエルバッハ『

      ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版|かるめら
    • 『風立ちぬ』から『君たちはどう生きるか』へ: 宮崎駿と盟友・大塚康生の58年

      アニメーション映画監督宮崎駿氏は2021年1月で80歳、傘寿を迎えた。映画『風立ちぬ』完成後の2013年9月、宮崎監督は長編映画制作からの引退会見を行なったものの、2017年に撤回。今は新作長編映画『君たちはどう生きるか』の制作に取り組んでいる。長編アニメーションは集団の分業で制作される。先頭で指揮をしながら自らも徹底的に描いて修正する宮崎監督の演出スタイルは、十数人分の労働を兼務するようなもので、世界的にも極めて異例だ。体力も精神も限界を超えるような過酷な制作現場に、老境を迎えてあえて戻った理由は何なのか。宮崎監督作品研究の第一人者である映像研究家の叶精二氏が『君たちはどう生きるか』に込めた思いを探る。 宮崎作品を支えてきた主力スタッフ達の相次ぐ訃報 2016年11月、宮崎駿監督が引退宣言を覆して新作長編に取り組む準備をしていることが報じられた。翌17年、新作映画『君たちはどう生きるか』

        『風立ちぬ』から『君たちはどう生きるか』へ: 宮崎駿と盟友・大塚康生の58年
      • 「ネトウヨ」の源流 | 荒野に向かって、吼えない…

        『グラウンド・ゼロを書く  日本文学と原爆』(ジョン・W・トリート著)の原著の刊行は1995年のことなので、むろん著者にその意図があったわけではないが、いわゆる「ネトウヨ」的なものの源流などについて考えさせられる部分があった。 1966年発表の井伏鱒二の『黒い雨』は高く評価され広く読み継がれることになるがその刊行後、、意外にも山本健吉や江藤淳といった保守派からも絶賛された。 現在では『黒い雨』は原爆の悲惨を語り継ぐ「戦後民主主義」的な作品として受けとめている人が多いであろう。それをなぜ保守派が絶賛したのだろうか。その理由は山本の「地についた平常人」の次の箇所を読むとよくわかる。 「[他の原爆文学の作品は]あまりにハードボイルドに書かれ過ぎた。あまりに政治の手に汚され過ぎた。あまりに安易な符牒で呼ばれ過ぎた。井伏さんがこれを書いてくれなかったら、私は日本人として、何時までもやりきれない思いを

        • REALKYOTO – CULTURAL SEARCH ENGINE » ホー・ツーニェン「旅館アポリア」

          あいちトリエンナーレ2019の展示風景 ホー・ツーニェン《旅館アポリア》2019 Photo: Takeshi Hirabayashi 小崎哲哉 あいちトリエンナーレ2019をめぐる言説は、いまのところ「表現の不自由展・その後」の中止騒動に集中している。当然と言えば当然だし、ほかならぬ僕自身もいくつかの媒体にコメントや文章を寄せた。だが、本来であれば個々のコンテンツや全体についてのレビューがもっとなければおかしい。豊田市での展示をまだ観ていない福永信さんが寄稿で触れていないこともあり、今回、(高嶺格の「規格外」の作品を除いて)最も素晴らしいと思った作品についてのレビューを書いた。ホー・ツーニェンの「旅館アポリア」である。 特攻隊の物語 ホー・ツーニェンの「旅館アポリア」(2019年。豊田市内・喜楽亭)は、大正期に建てられ、その後、現在の場所に復元移築された元・料理旅館を舞台とする力作である

          • 新年度向け!美術必読リスト|みなみしま

            本当は必読なんて本はないけど、以下は手始めに気にしておくと良いかもって本です。(順不同) 2024年4月24日から始まるアートの新番組「みなみしまの芸術時評」内で、100冊から選出したベストブック10を発表しますので、まずはどこから読めばいいか分からない方は、ぜひご視聴ください。 なお100冊のリストについては過去の視聴者の特典とさせていただいていましたが、もし本気で100冊読むという意欲のある方はご連絡ください。 松井みどり『アート:“芸術”が終わった後の“アート”』 山本浩貴『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』 →ぱっと読んで自分と関係のある現代アートの歴史を知ろう。そして気になるものは調べ始めよう。 デイヴィッド・ホックニー『絵画の歴史』 →作家の語る美術史というジャンルがあるんです!たぶん エルンスト・H・ゴンブリッチ『棒馬考』、『美術の物語』 →『棒馬考』が面白いよ。

              新年度向け!美術必読リスト|みなみしま
            • 【宮崎駿監督作品『風立ちぬ』】「夢は呪いである」という自身の言葉を現実と虚構を織り交ぜ見事に描いた宮崎アニメの傑作。 - ioritorei’s blog

              宮崎駿監督作品 風立ちぬ 風立ちぬ 『風立ちぬ』とは あらすじ モデルとロケーション 登場人物 堀越 二郎 里見 菜穂子 関東大震災の描写 「夢は呪いである」という自身の言葉を現実と虚構を織り交ぜ見事に描いた宮崎アニメの傑作 『風立ちぬ』とは 『風立ちぬ』は、宮崎駿監督、スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画。 宮崎監督が「モデルグラフィックス」誌上にて発表した連載漫画『風立ちぬ』を原作とする。 航空技術者・堀越二郎の半生と、作家・堀辰雄の小説の内容が、主な題材となった。 映画のポスターには両名の名を挙げており、「堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて」と記されている。 アニメーション監督の宮崎駿氏が「本気」の引退を覚悟して作り上げた作品である。 宮崎監督がこれまで手がけてきた過去作とは異なり、舞台を現実世界である大正から昭和前期の東京、名古屋、軽井沢などとし、実在の人物である堀越二郎の航空機

                【宮崎駿監督作品『風立ちぬ』】「夢は呪いである」という自身の言葉を現実と虚構を織り交ぜ見事に描いた宮崎アニメの傑作。 - ioritorei’s blog
              • 危機の危機 - 内田樹の研究室

                『新潮45』という雑誌が以前存在した。ある時期から極右的な論調に変わって、質の悪い記事を掲載するようになってそのうち廃刊になった。まだまともな雑誌だった頃にはよく長いものを書かせてくれた。これもその中の一つ。2012年の2月に書いたので、もう10年前になる。朴東燮先生が「読みたい」と言うのでHDの筐底を探して見つけ出した。10年経ってもリーダブルなような気がしたので、再録する。 先日、哲学者の鷲田清一先生と「3・11後の日本の危機的状況」について対談する機会がありました。僕がホスト役で、鷲田先生から話を聞き出すという趣向の会でしたので、冒頭で僕が「われわれは今、ポスト・グローバリズムの世界という、前代未聞の歴史的状況に投じられています。さて、これから、いったいどうやって、この危機を生き抜くべきなのでしょうか?」というようなよくある定型的な問題提起を不用意に口にしてしまいました。すると、鷲田

                • フリースタイルのノートとヴァレリー: 極東ブログ

                  ブログがご無沙汰になって久しい。 ブログを書く気力もないのかというと、正直、コロナ騒ぎのときは、書く気力も失せていた。私個人としては、「コロナ騒ぎ」にしか思えなかったが、そう書くのには問題がある世間の空気でもあった。すでに書いてきたように、マスクなんて予防に意味ないよとか書いても、予定される悶着にうんざりしていた。似たものが、ウクライナ戦争(そう呼ぶべきではないだろうが)である。これについても、言及を控えたいと思った。ウクライナについては、2014年からこのブログに書いており、その延長で思うことはあるが、日本のメデイアの空気のなかで言明したい気もしない。幸いにして、この間、私は放送大学の大学院に入って修士過程にあった。その研究に概ね、没頭していた。終わった。修士レベルの中世英語の研究であるが、年末学会発表もする予定である。その研究もさらに進めたい部分はいろいろあるが、気がつくと人生の残り時

                  • 【特別掲載】百年の危機|ユク・ホイ  訳=伊勢康平

                    コロナウイルスの流行をめぐって、各国の哲学者たちが声明や文章を発表しています。『ゲンロン』で「芸術と宇宙技芸」を連載し、昨夏にゲンロンカフェにも登壇したユク・ホイは、ヨーロッパでの感染と感染対策が広まる4月に"One Hundred Years of Crisis"と題する論考を発表しました。1919年にポール・ヴァレリーが発表した「精神の危機」から100年後に起きた今回のコロナ危機は、世界史にとってどのような意味を持つのでしょうか。そして西洋的な科学一元論に陥らず、単なるオルタナティブとして東洋を見出すのでもない方法で、このグローバルな危機を乗り越えるためには、どのような思想が必要なのでしょうか。つねに東洋と西洋のあいだで思考してきたユク・ホイによるこの論考を、ゲンロンαで急遽、全文訳出することにしました。東浩紀による「コロナ・イデオロギーのなかのゲンロン」ともあわせてお読みください。ま

                    • 次に読みたい100冊

                      II. <次に読みたい図書> 1)全学生向きの図書 著作名 著者・編者名 *シリーズ名な ど 出版社 西暦発行 年 現在書店で 入手が可能 か(○または ×) 筑波大学図書 館での所蔵の 有無、ある場合 は配架番号 *その他の情報 紹介コメント(80字以内) 日本近代短篇小説選(全6 巻) 紅野敏郎ほか(編) 岩波文庫 岩波書店 2012 ○ 081-I95- G191-1〜6 明治編1〜昭和編3までの全6巻。さまざまな作家の短篇を所収。時代の変化と 文学の関係を味わってみてください。 万葉集の発明:国民国家と 文化装置としての古典(新 装版) 品田悦一 新曜社 2019 〇 911.12-Sh57 古典がもつ権威性はいかに生まれるのか。文学に限らず、伝統がいかに創られ るかという問題を考えるのにも好適な一冊。図書館には旧版があるが、買うなら 新装版がおすすめ。 葬式仏教 圭室諦成 大法輪

                      • ヴァレリーの詩とポトラッチ:現代の未開文化(カッコイイ!) - 虚虚実実――ウルトラバイバル

                        ヴァレリーの詩とポトラッチ:現代の未開文化(カッコイイ!) ポトラッチ2(2/2) 失われた酒     ポール・ヴァレリー いつだったか、私は大海に (どんな空の下だったかは覚えていない) 少々の高貴な酒を投げた。 まるで「虚無への供物」のように。・・・ おお、酒よ、誰がお前を捨てようか? 神の意志に従ったのか? 心の寂しさからなのか 血に飢えて、酒を投げたのか? 少々バラの香りがしたあと 海はまた透明になり 静けさを取り戻した・・・ 酒は投げた、波が酔った!・・・ 私は見た、苦い大気の中 この上なく深いものの姿を・・・・ これは、私自身による訳です。この詩は、かつて読んだ詩のなかで、「最高位」に位置する作品でもあります。海に高価な酒を投げ入れるという行為、無意味でしょうが、ヴァレリーは、その酒で「酔う海」に出会ったわけなのです。「海」はもちろん「虚無」、それへの「お供え物=供物」は、有効

                          ヴァレリーの詩とポトラッチ:現代の未開文化(カッコイイ!) - 虚虚実実――ウルトラバイバル
                        • 言葉と体 伊藤亜紗

                          「わたくし、つまりNobody賞」(主催:NPO法人 「わたくし、つまりNobody」)は、文筆家・池田晶子さんの意思と業績を記念し、ジャンルを問わず「新しい言葉の担い手」に贈られる賞です。第13回の受賞者である伊藤亜紗さんが、2020年3月3日、都内の日本出版クラブホールにて表彰式にのぞみ、記念講演をおこないました。 賞をいただくことが決まって、すぐに「わたくし、つまりNobody賞」のホームページを確認しました。すると、この賞は「言葉と討ち死にすることも辞さないとする表現者」に与えられるものだ、と書いてありました。この文言を読んで、私は戦慄しました。なぜなら、私は言葉と討ち死など絶対にしたくないからです。加えて、「Nobody」という言葉も気になりました。体について研究をしている私が「No-body」つまり「体がない」賞をいただくとは、いったいどういうことでしょうか。「この賞がお似合い

                            言葉と体 伊藤亜紗
                          • 村井邦彦×吉田俊宏『モンパルナス1934~キャンティ前史~』連載スタートに寄せて

                            村井邦彦と吉田俊宏による新連載『モンパルナス1934~キャンティ前史~』の本編スタートに先駆けて、両人より寄せられた序文を掲載する。なお、関係各者との対談企画「メイキング・オブ・モンパルナス1934」の第一回として、村井邦彦と細野晴臣の特別対談も同時掲載しているので、こちらも読まれたい。【村井邦彦×細野晴臣「メイキング・オブ・モンパルナス1934」特別対談】(編集部) 村井邦彦による序文 「おまえ、緑色のスパゲティーを食べたことあるか」 ある土曜の昼下がり、友人の山田和三郎が言った。僕はケチャップで味つけした真っ赤なナポリタンしか知らなかった。 「緑色をしたバジリコってやつを出す店ができたんだ。連れていってやるよ」 信号が赤から緑に変わったように、僕の人生が前に進み始めた瞬間だった。 僕はジャズサックス奏者の吉本栄さんに弟子入りしてアルトサックスを習っていた。和三郎はレッスン仲間の一人だっ

                              村井邦彦×吉田俊宏『モンパルナス1934~キャンティ前史~』連載スタートに寄せて
                            • 宮崎駿監督『風立ちぬ』:日本帝国が破滅に向かう時代の戦闘機設計者を描く - シロッコの青空ぶろぐ

                              風立ちぬ [DVD] ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 Amazon ランキング参加中邦画 目次 単純明快な「楽しい映画」ではない 「自惚れ鏡」の裏にある現実 見直して分かったこと 里見菜穂子とは誰か サイコパス的に美しい飛行機を追う二郎 時空を超えたカプローニとの交流 終わりに 単純明快な「楽しい映画」ではない DVDをレンタルして『風立ちぬ』を見直しました。 2013年に公開されたときに劇場で見た映画ですが、そのときは深く感動することもなく、今でも印象に残っているのは、紙飛行機を飛ばすシーンくらいです。 しかし、最近、岡田斗司夫さんの話を聞く機会があり、*1気持ちが変化しました。強く印象に残らなかったのは、私がシーンの意味を理解できなかったからです。このままシーンの意味を見過ごして、『風立ちぬ』を理解できないままではいたくありません。DVDを見直して『風立ちぬ』の魅力をしっかりと

                                宮崎駿監督『風立ちぬ』:日本帝国が破滅に向かう時代の戦闘機設計者を描く - シロッコの青空ぶろぐ
                              • 【愛の◯◯】おれもおまえも岩波文庫 - 音楽と本、それからそれから……。

                                外が暗くなり始める頃、研修を終えたおれは、「新居(しんきょ)」たるマンションに帰ってくる。 部屋に入ると、キッチンの前に愛が立っていた。 「おかえりなさい」 振り向かれて、優しく「おかえりなさい」を言われる。 「ただいま」 と返すものの、愛の「おかえりなさい」が優しくて、うまく目線を合わすことができない。 しかしながら、眼と眼を合わせられないようではダメだと思い、キッチンの愛に目線を寄せる。 どうやら愛は、夕飯の支度をしていたようだ。 軽く微笑みかけたあとで、お料理を再開する。 玉ねぎをみじん切りしながら、 「お風呂、入ってきたら?」 「――おう」 「ちょうど今が、お湯入れが完了するところだと思うから」 そう言ってすぐに、お湯入れ完了の音がピーッと鳴った。 「じゃ、ジャストタイミングすぎねーか」 「あなたが研修から帰ってくる時間を、ちゃんと把握してたんだから」 「……おまえ、計算が上手だな

                                  【愛の◯◯】おれもおまえも岩波文庫 - 音楽と本、それからそれから……。
                                • 共和国の海軍─ジューヌ・エコールとはなんだったのか─ (1) - 木栓書庫

                                  ・はじめに ジューヌ・エコール(Jeune ecole)、いわゆる「新学派」(「青年学派」とされることも多いが、本ブログではこの訳を用いる)は海軍や軍艦に興味のある人なら一度は目にしたことがある単語だろう。新学派とは、19世紀末のフランス海軍内に生まれた派閥で、圧倒的に優勢なイギリス海軍に対して同等の数の戦艦を整備するのは無駄であり、新兵器の機雷や水雷艇による沿岸防衛、そして巡洋艦による通商破壊を実施して同海軍に対抗しようという戦略を提唱したことで有名である。しかし、アメリカのアルフレッド・マハン提督の「海上権力史論」に影響を受け、艦隊決戦のための戦艦建造に注力したイギリス、ドイツ、アメリカ、日本に対し、フランスが弩級戦艦や超弩級戦艦の建造で遅れを取る原因になったとして批判されることも多い。また、ある一国の海軍が、沿岸防衛にリソースを多く割いているという意味で「新学派」の言葉を使う人も散見

                                    共和国の海軍─ジューヌ・エコールとはなんだったのか─ (1) - 木栓書庫
                                  • 第13回 編集者ジャン・コクトー(前編) ジャン・コクトー『占領下日記 1942-1945 』 | 日記百景 川本 直

                                    [二月十六日]火曜日 ジュネが小説をもって来た。信じがたいすばらしさの三百ページ。《男娼たち[タント]》の神話のあらゆるドラマを創造している。当初の感じでは、こうした主題は取っ付きにくいと思われた(今朝彼にクギを刺しておいた)。次に、ぼくの軽率さを彼に侘びたくなっていた。この小説は恐らく彼の詩よりさらに驚嘆すべきもの。あまりの斬新さが却って真価を分かりにくくしているのだ。これは立派な一つの世界であり、これと並ぶと、プルーストの世界はディディエ=プジェの絵に似てしまう。ごく細部の線でさえピカソの難解な文字[グリモワール]のように燦然と輝いている。猥褻な花、喜劇的な花、悲劇的な花、夜の花、田園の花、薔薇の雪崩、それらが至るところに迸りでている。だがどうすればいいのか? だれでもこの本を手に入れ、広く撒き散らしたくなる。とは言え、それは不可能だ。だが、その不可能なところがとても良い。人を盲目にし

                                      第13回 編集者ジャン・コクトー(前編) ジャン・コクトー『占領下日記 1942-1945 』 | 日記百景 川本 直
                                    • 「世界限界の向日葵と永劫回帰の櫻」について - 雨上がり停留所

                                      ◆はじめに この記事はMADMAX2023に提出した「世界限界の向日葵と永劫回帰の櫻」について、解説を加える記事です。 本作は芸術を主題としたサクラノ刻を題材にしています。 そのため、通常のMAD以上に芸術的な性質を持たせています。 簡単に言えば、美術史、哲学、詩、音楽等の知識を持つ批評家や作り手が解説を加えることで初めて価値を持つMADと言えます。 これは芸術全般の特徴で、フォービスムが何かを理解せずにマティスを見ても良さが分からない、オランピアの元ネタを理解しなければマネの革新性に気付けない、と同様に視聴者に一定の知識を要求するMADです。 写真が登場するまでの絵画は遠近法、陰影のつけ方等の写実性が一定の評価基準になりえたので、絵の「上手さ」が評価されていました。しかし、その後、ポスト印象派、フォービスム、キュビスム、ドイツ表現主義、抽象表現主義、シュールレアリスム、ポップアートと写実

                                        「世界限界の向日葵と永劫回帰の櫻」について - 雨上がり停留所
                                      • 7月20日は恐山大祭、熊谷うちわ祭、津和野の鷺舞、山口祇園祭り、仙崎祇園祭り、月面着陸の日、塚田牛乳SENDの日、ハンバーガーの日、ファクシミリ記念日、夏割りの日、修学旅行の日、Tシャツの日、ビリヤードの日、夏土用入り、等の日&話題 - 風に吹かれて旅するブログ (話題・記念日&ハッピートーク)

                                        おこしやす♪~ 7月20日は何の日? その時そして今日何してた? 2023年(令和5年) 7月20日は恐山大祭、熊谷うちわ祭、津和野の鷺舞、山口祇園祭り、仙崎祇園祭り、月面着陸の日、塚田牛乳SENDの日、ハンバーガーの日、ファクシミリ記念日、夏割りの日、修学旅行の日、Tシャツの日、ビリヤードの日、夏土用入り、等の日です。 ■恐山大祭(~24日)【青森県むつ市、恐山菩提寺・円通寺】 www.youtube.com 青森県の恐山は霊山として知られています。 毎年夏と秋に大祭が行われます。この大祭の日に地蔵に祈れば亡くなった人たちの供養になるといわれています。 恐山祭りでは「山主上山式」と呼ばれる巡行がメインイベントです。 この山の持ち主が駕籠に乗って、僧侶たちの誘導で恐山の総門まで向かいます。 この行列は大勢の僧侶と侍姿の人たちが列をなして歩きます。 山主は、門の前で駕籠を降り、寺の地蔵殿まで

                                          7月20日は恐山大祭、熊谷うちわ祭、津和野の鷺舞、山口祇園祭り、仙崎祇園祭り、月面着陸の日、塚田牛乳SENDの日、ハンバーガーの日、ファクシミリ記念日、夏割りの日、修学旅行の日、Tシャツの日、ビリヤードの日、夏土用入り、等の日&話題 - 風に吹かれて旅するブログ (話題・記念日&ハッピートーク)
                                        • アンビエントと二つの〈死〉|Shun Fushimi 伏見 瞬

                                          (私が受講していたゲンロン佐々木敦批評再生塾のページが閉鎖されるということで、2018年3月に書いた批評再生塾第三期最終講評の提出文かつ東浩紀審査員賞の受賞作であるアンビエント・ミュージック論をこちらに再喝します。エリック・サティ〜ブライアン・イーノ〜ウィリアム・バシンスキーについて主に論じています) 1920年3月8日。丸眼鏡をかけた53歳の作曲家は温めていた奇妙なアイディアを実行に移した。パリ8区、フォーブール・サン=トノレ通りのバルザンジュ・ギャラリーで行われた演劇の幕間で、彼の曲は演奏された。当日のプログラムにはこのように記されている。 なにかそれに重要な考えがあるなどとお気になさらずに、休憩時間のように、音楽などは存在しないかのように振る舞われますよう、切に皆様方にお願い申し上げます。 家具の音楽は何気ないプライベートな会話やギャラリーにある絵画や誰も座っていない椅子、そおういっ

                                            アンビエントと二つの〈死〉|Shun Fushimi 伏見 瞬
                                          • 東北関東大震災下で働く医療関係者の皆様へ――阪神大震災のとき精神科医は何を考え、どのように行動したか

                                            東北関東大震災下で働く医療関係者の皆様へ――阪神大震災のとき精神科医は何を考え、どのように行動したか 本文全文 「災害がほんとうに襲ったとき」は中井久夫編『1995年1月・神戸 「阪神大震災」下の精神科医たち』(1995年3月刊・みすず書房)に収録されています。本稿の電子データの公開および無償頒布につきましては、著者の中井久夫氏とみすず書房の許諾を得ております。 「災害がほんとうに襲った時」 中井久夫 ●パート1 電話は多くの生き残った人に「自分は孤独ではない We are not alone 」という感じを与える効果があったと私は思う 1995年1月17日午前5時46分から 最初の一撃は神の振ったサイコロであった。多くの死は最初の5秒間で起こった圧死だという。行政の対応が遅れた理由は簡単である。幹部は、多くは郊外の自宅にいて眠っていた。つまり一私人であった。私もそうであった。昼間に起こっ

                                            • 山口周氏が指摘する、“自分に呪いをかけている人”の多さ 親子関係、働き方……社会の「当たり前」に囚われないためには

                                              ハッシャダイソーシャル初のドキュメンタリー本『人生は選べる』の出版を記念してイベントが開催されました。本書の帯文を担当した糸井重里氏と山口周氏をゲストに迎え、ハッシャダイソーシャル共同代表の三浦宗一郎氏とトークセッションを実施。本記事では、社会的に「当たり前」とされていることに囚われず、自分の人生を選んでいくためのヒントを探ります。 糸井重里氏×山口周氏×三浦宗一郎氏によるトークセッション 三浦宗一郎氏(以下、三浦):それではさっそく「『人生は選べる』って何だ?」というテーマでセッションをしたいと思います。今回、こちらの帯を書いてくださった、ほぼ日代表の糸井(重里)さんと山口周さんをお呼びしております。 帯のお願いをする時も、今日のお願いをする時も、「いくぞ。いくぞ。いった!」っていつも緊張していました。『サマーウォーズ』という映画を見たことがある人はわかると思うんですが、Enterキーを

                                                山口周氏が指摘する、“自分に呪いをかけている人”の多さ 親子関係、働き方……社会の「当たり前」に囚われないためには
                                              • (4ページ目)なぜ二郎は“苦悩”しないのか 『風立ちぬ』が描いたものの行方 | 文春オンライン

                                                なぜ『風立ちぬ』は“美しい映画” なのか 『風立ちぬ』において飛行機が「美しくも呪われた夢」と矛盾を孕んで表現されるのも、『もののけ姫』が象徴的に描いた「近代化」とその問題の果てにあるものだからだ。工業化を背景にした近代国家の成立、そしてその結果としての戦争。人はこの大きな枠組みの外に出ることはできない。 そして『風立ちぬ』は、その枠組の中で右往左往する人間を描いた作品なので、視点が非常に大きいところにある。視点があまりに大きいから、二郎の葛藤や良心の呵責を描いても、そこには大して意味がない、ということになるのだ。逆にいうと二郎の心理に寄れば寄るほど「日本の戦争」を描いた作品になり、「近代化(とその破産)」という大きな枠組みは見えなくなってしまう。 © 2013 Studio Ghibli・NDHDMTK その点で『風立ちぬ』は、二郎を「当時の時代の中で生きた人として描いた」というより、「

                                                  (4ページ目)なぜ二郎は“苦悩”しないのか 『風立ちぬ』が描いたものの行方 | 文春オンライン
                                                • 伊藤亜紗 - Wikipedia

                                                  WIRED Audi INNOVATION AWARD 2017 第13回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞(2020) 第42回サントリー学芸賞 伊藤 亜紗(いとう あさ、1979年5月18日 - )は、日本の美学者。専門は美学、現代アート。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授、東京工業大学環境・社会理工学院社会・人間科学コース教授。博士(文学)。 人物・来歴[編集] 東京都八王子市出身[1]。幼い頃は虫や花が好きで、大学2年生までは生物学者を目指していた[2]。東京学芸大学附属高等学校を経て東京大学に入学。3年次に文転(理系から文系に転向)し、美学を専攻。2010年に東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究美学芸術学専門分野を単位取得退学。同年、論文「身体的諸機能を開発する装置としての詩 :ポール・ヴァレリーにおける作品の位置づけと身体観」により同大学博士(文学)の学

                                                  • モンパルナス1934

                                                    アルファレコード創立者の村井邦彦と日本経済新聞編集委員の吉田俊宏が共同で執筆し、 総合カルチャーサイト『リアルサウンド』にて連載した小説『モンパルナス1934』が書籍に。 文化人のサロンとして知られる「キャンティ」創業者の川添浩史は 1934年に21歳でパリへ渡り、モンパルナスを拠点に国際感覚を身につけた。 本書にはパリで川添と親交のあった若き日のロバート・キャパや岡本太郎、坂倉準三、原智恵子をはじめ、 ジャン・コクトー、ポール・ヴァレリー、オーギュスト・ペレ、ジャンゴ・ラインハルト、ゲルダ・タロー、 藤田嗣治、仲小路彰、三浦環、吾妻徳穂といった国内外の著名人が数多く登場する。 日本の文化を世界へ。 キャンティで川添の薫陶を受けた村井邦彦は夢のバトンを託された。 伝説のレコード会社「アルファレコード」を旗揚げした村井は、 荒井由実や赤い鳥など優れたアーティストを世に送り出す。 そして、つい

                                                      モンパルナス1934
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