「片付けと整理のしかたを学べば、疲労感を減らし、職場での生産性が上がり、生活の質を大幅に向上させることができます」と、米デポール大学の心理学教授ジョゼフ・フェラーリ氏は言う。(PHOTOGRAPH BY LAURIE RUBIN, GETTY IMAGES) メンタルヘルス(精神衛生、心の健康)の向上を2024年の抱負に掲げている人は多いだろう。そして、そのうち少なからぬ割合が、物の片付けや整理整頓によって、これを達成したいと考えているに違いない。 片付けとメンタルヘルスが結びつけられる理由のひとつは、散らかった部屋にいると、自分自身や自分の生活に対して自らネガティブな評価を下すようになる可能性があるからだ。雑然とした環境で生活することのマイナス面としては、ワーキングメモリー(作業記憶)の低下、食生活の乱れ、気分障害になる確率の上昇、衝動をコントロールする能力の低下などが挙げられる。 また