「子供がいじめに遭っていると先生に相談したのに、対処を先延ばししようとしてくる」「学校に訴えても、一向に解決に向かう気配がない」 ──。 いじめ対策NPO「ユース・ガーディアン」代表理事の阿部泰尚氏は、そんな保護者からの悲痛な相談を近年、数多く受けているという。保護者の多くは、現在の学校が「ブラック職場」と化していること、長時間労働で疲れきった先生の中には「できれば、いじめなんてなかったことにしたい」と思っている人もいることを知らない。 学校から「モンスター・ペアレント」扱いされ、わが子をいっそう苦しめてしまう……そんな事態を防ぐために、保護者はどう行動すればいいのか? 阿部氏の著書『保護者のためのいじめ解決の教科書』より、重要ポイントを特別公開する。 「モンペ認定」がいじめ悪化につながる 私が代表を務めるNPO法人ユース・ガーディアンに連絡をしてくるのは、約90%がいじめ被害者のお母さん