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井手英策に関するエントリは30件あります。 政治社会経済 などが関連タグです。 人気エントリには 『日本には「ベーシック・インカム」より「ベーシック・サービス」政策が必要かもしれない(井手 英策,佐々木 実,関 良基) @gendai_biz』などがあります。
  • 日本には「ベーシック・インカム」より「ベーシック・サービス」政策が必要かもしれない(井手 英策,佐々木 実,関 良基) @gendai_biz

    コロナ禍で経済的な困窮が目立つなか「ベーシック・インカム」導入に関する議論が盛んになっている。しかし、このラディカルな政策には落とし穴があるのではないか。さらに、じつは「ベーシック・インカム」ではなく「ベーシック・サービス」のほうが効果的に人々を救うことができるのではないか——経済をめぐる一大トピックを、慶應義塾大学教授の井手英策氏、拓殖大学教授の関良基氏、ジャーナリストの佐々木実氏が語った。 盛り上がるベーシック・インカムの議論 佐々木 コロナ禍で困窮世帯が増え、経済的な格差はより一層広がっています。今秋にはデジタル庁が創設されますが、ポスト・コロナを展望するうえでは、劇的に進むデジタル化、AI化の影響も見逃せません。将来消滅する仕事のリストがメディアで報じられたりもしていますが、社会のセーフティネットをどう再構築するかが差し迫った課題となっています。 そんななか、「ベーシック・インカム

      日本には「ベーシック・インカム」より「ベーシック・サービス」政策が必要かもしれない(井手 英策,佐々木 実,関 良基) @gendai_biz
    • 衰退する日本 野党の責任も重い | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

      衰退に向かう日本のような国では、野党の責任も重い。 安倍政権が分断の政治をしたというが、野党も踏み絵を踏ませている。原発に反対か、消費増税に反対か、憲法改正に反対か、次々と「反対の踏み絵」を踏ませて全部踏まないと仲間と認めない。「正義の線」を引くことに酔いしれ、その結果、味方は減る一方だ。 「野党共闘」と言ってまるで立憲民主党と共産党が一蓮托生(いちれんたくしょう)であるかのような印象を国民に与え、「反対の線」で可能な限り政策をそろえようとする。ならば一つの党を作ったほうが早いのであって、各党の独立を前提とした共闘からはそれ、違いが分かりにくくなる。 実際、立憲民主党の中でも消費減税に対して否定的な声は相当あったが、共闘が優先され、そうした声は押しつぶされた。野党共闘などと力まず、淡々と選挙区調整をやればいいだけのことではなかったのか。 「私たちの理念」が欠けている 「格差是正」はいまだに

        衰退する日本 野党の責任も重い | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
      • 井手英策氏 10万円給付 消えた「子どもの生存保障」(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

        慶應義塾大教授の井手英策氏は毎日新聞政治プレミアに寄稿した。18歳以下の子どもを対象とする計10万円相当の給付に所得制限がつけられたことについて「大きな過ちだった」と語った。 公明党が衆院選で提案した「未来応援給付」は「0歳から高校3年生まで1人一律10万円相当を支援する」としていたが、自民党との折衝で年収960万円未満(夫婦と子ども2人の場合)の所得制限が加えられた。 井手氏は「第一に、所得制限を入れた瞬間に、すべての子どもたちの生存保障という理念は崩壊する。年収960万円以上は富裕層だ。このような高い水準で線を引いてしまえば、貧困対策とは言えなくなる。保障でもない。貧困対策でもない」と言う。 「第二に、世帯合算ではなく、主たる家計支持者の年収が所得基準となった。一人が970万円稼いでいる世帯は受給できず、夫婦それぞれが年収950万円、世帯合算で1900万円の場合は受給できるのはおかしい

          井手英策氏 10万円給付 消えた「子どもの生存保障」(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
        • 特集ワイド:この国はどこへ コロナの時代に 財政社会学が専門 慶応大教授・井手英策さん 49歳 弱者生まない社会に | 毎日新聞

          東京オリンピック・パラリンピック開幕を2週間後に控える中、またもや急激な新型コロナウイルスの感染拡大で、第5波到来の懸念が深まる。1年半続くコロナ禍は、これまで日本社会が抱え続けた問題を可視化した――。そう訴える財政社会学が専門の慶応大教授、井手英策さん(49)の話を聞きに神奈川県小田原市の自宅を訪ねると、多数の本に囲まれた書斎で、その見えてきたものを語り出した。 「この国はこれまで残念ながら、危機に弱い社会をつくってきた。セーフティーネットや生活保障の機能が非常に脆弱(ぜいじゃく)で、コロナみたいなことが起こると、一部の人だけではなく、多くの人が困難に陥る社会なんです」 コロナ禍が浮き彫りにした人々の暮らしの行き詰まり。生活保護の2020年度の申請は22万8081件(速報値)で、リーマン・ショック後の09年度以来の増加に転じた。受給世帯は64歳以下の現役世代が増えており、働く人たちの生活

            特集ワイド:この国はどこへ コロナの時代に 財政社会学が専門 慶応大教授・井手英策さん 49歳 弱者生まない社会に | 毎日新聞
          • 現金給付はなぜ、繰り返されるのか 「5000円給付」の裏にあるもの | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

            「年金生活者臨時特別給付金」が物議をかもしている。年金受給者に一律5000円を給付する与党の提案だが、方々から批判の声があがり、撤回か、増額か、あるいは給付対象の拡大か、議論は迷走している。 与党は、受給額が0.4%減らされる年金生活者への救済だと説明する。一方、野党は「露骨な参院選対策」「たった5000円ではバラマキにもならない」と非難する。メディアでも、安定した生活資金のある年金受給者より、貧しい労働者を優先すべきだ、と疑問の声があがる。 原油価格の高騰、コロナ禍の流通機構の混乱、ロシアのウクライナ侵攻などによって、物価が上昇している。年金生活者の暮らしが厳しさを増しているのは事実だ。 だが、批判者が言うように、物価高に苦しんでいるのは年金生活者だけではない。それに、多額の予備費を計上し、その時々の判断で自由に政治利用できるとするならば、それは民主主義を骨抜きにする行為である。 サービ

              現金給付はなぜ、繰り返されるのか 「5000円給付」の裏にあるもの | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
            • 与野党で重なる財政政策、成長至上主義から脱却を | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

              記者会見で「経済政策」についての政策発表をする立憲民主党の枝野幸男代表=国会内で2021年9月27日、竹内幹撮影 驚くべき偶然なのか。それともただの思考停止か。立憲民主党が「分配なくして成長なし! みんなを幸せにする経済政策」と銘打った政権政策を発表した。妙に既視感があった。それもそのはず、岸田文雄氏が総裁選で訴えた「成長と分配の好循環」のなかにもこう書いてある――分配なくして次の成長なし、と。 「一致」の背景 与野党が同じキャッチフレーズを掲げるとは、悪いジョークのようだ。分配政策、生活保障は、リベラル勢力の十八番だ。枝野幸男氏も納得がいかなかったのだろう。自民党は立憲民主党の政策を「全然パクれてない」と言い切った。 だが、この奇妙な「一致」の背景には、模倣の是非に止まらない、思想的な限界が見え隠れしている。 立憲民主党は「アベノミクスとの対決」を、岸田氏も「新自由主義からの転換」を訴え

                与野党で重なる財政政策、成長至上主義から脱却を | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
              • TOMOYA🚲事業家、趣味&副業で配達員 on Twitter: "明石順平や井手英策といったリベラルの知識人たちは「税金は支えあいのためにある」とよく言うけど、その支え合いは別に税でなくてもいいよね。 医療や介護に現場で一所懸命働くでもいいし、物流ドライバーとして国民に物資を届けるでもいい。 農… https://t.co/ngef1PVVGY"

                明石順平や井手英策といったリベラルの知識人たちは「税金は支えあいのためにある」とよく言うけど、その支え合いは別に税でなくてもいいよね。 医療や介護に現場で一所懸命働くでもいいし、物流ドライバーとして国民に物資を届けるでもいい。 農… https://t.co/ngef1PVVGY

                  TOMOYA🚲事業家、趣味&副業で配達員 on Twitter: "明石順平や井手英策といったリベラルの知識人たちは「税金は支えあいのためにある」とよく言うけど、その支え合いは別に税でなくてもいいよね。 医療や介護に現場で一所懸命働くでもいいし、物流ドライバーとして国民に物資を届けるでもいい。 農… https://t.co/ngef1PVVGY"
                • 安心して働ける社会をどうつくるか ベーシックサービスという革命/神津里季生・井手英策対談 - 吉田貴文|論座アーカイブ

                  安心して働ける社会をどうつくるか ベーシックサービスという革命/神津里季生・井手英策対談 成長を前提にしない社会ビジョン、労組のあり方、岸田政権、野党……語り尽くす 吉田貴文 論座編集部 先行きへの不安が、日本中に広がっています。新型コロナ感染症はもとより、経済、高齢化、格差拡大などがどうなるのか、懸念は強まるばかりです。様々なことが絡まり合ったこうした不安の連鎖から、私たちはどうすれば抜け出せるのか。連合会長としての6年間、「働くことを軸とする安心社会」の実現を目ざしてきた神津里季生さんと、安心して生きられる社会をつくるため「ベーシックサービス」を提唱する井手英策さんとで語り合います。政治、経済、社会から労働組合のあり方まで、幅の広い議論をぜひ、お読みください。(司会・構成/論座編集部・吉田貴文) 井手英策(いで・えいさく) 財政社会学者 慶応大学教授 1972年、福岡県生まれ。東京大学

                    安心して働ける社会をどうつくるか ベーシックサービスという革命/神津里季生・井手英策対談 - 吉田貴文|論座アーカイブ
                  • 盛り上がる「ベーシック・インカム」政策、その「大きな落とし穴」に気づいていますか?(井手 英策,関 良基,佐々木 実) @gendai_biz

                    コロナ禍で経済的な困窮が目立つなか「ベーシック・インカム」導入に関する議論が盛んになっている。しかし、このラディカルな政策には落とし穴があるのではないか。さらに、じつは「ベーシック・インカム」ではなく「ベーシック・サービス」のほうが効果的に人々を救うことができるのではないか——経済をめぐる一大トピックを、慶應義塾大学教授の井手英策氏、拓殖大学教授の関良基氏、ジャーナリストの佐々木実氏が語った。 ベーシック・サービスの優れた点 佐々木 井手先生に改めてうかがいたいのですが、福祉制度としてベーシック・サービスとベーシック・インカムを比べたとき、そもそもどのような違いがあるのでしょうか。 井手 どちらにも共通して優れているのは「ベーシック」な点。つまり、すべての人に給付するという普遍主義ですね。特定の低所得者層や働けない人にだけ給付する選別主義的な政策には問題があるからです。貧しい人にだけ給付し

                      盛り上がる「ベーシック・インカム」政策、その「大きな落とし穴」に気づいていますか?(井手 英策,関 良基,佐々木 実) @gendai_biz
                    • 「パヨク」「売国奴」と罵られても僕は消費税の話をやめない 井手英策・慶大教授が特別寄稿(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース

                      税の使いみちを通して、「弱者を生まない社会をつくる」「社会を語ろう、社会を変えよう、身近を革命しよう」と無骨なまでに私たちに迫る学者がいる。慶應義塾大学経済学部教授の井手英策さんだ。彼の提言のベースにあるのは消費税だ。だからずっと批判にさらされてきた。それでも主張を曲げず発言を続ける彼の本意はどこにあるのだろう?  衆議院選挙を控え、最新刊『どうせ社会は変えられないなんてだれが言った? ベーシックサービスという革命』を執筆した動機と合わせて井手氏が寄稿した。 この記事のその他の写真 複数政党が関心を寄せる「ベーシックサービス」が生まれた背景  30年近く昔のことだ。大学の授業料の「免除申請」がダメだった。電話で話せなかった僕は、帰省のタイミングを見はからって、母にその事実を告げた。強気でならしてきた母だったが、途方に暮れたような表情を見せた。目は涙でうるんでいた。 僕は母子家庭に生まれた。

                        「パヨク」「売国奴」と罵られても僕は消費税の話をやめない 井手英策・慶大教授が特別寄稿(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース
                      • 戦前と現在、野党の悲しい一致 | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

                        国民民主党が政府の「令和4(2022)年度予算案」に賛成した。メディアでは、自民党との連立政権を視野に入れているからだ、日本維新の会との違いを打ちだすためだ、と、さまざまな臆測が飛び交っている。 野党から見れば、よく言って異例、率直に言ってよければ、おきて破りの暴走だ。今後の「野党共闘」はもちろん、連合の神津里季生(りきお)前会長が繰り返し訴えてきた「大きな塊」からも遠ざかった。一線を越えた感はぬぐえない。 ただ、今回の課題は、玉木雄一郎代表の意図を勘繰ることではない。モラルの欠如を非難することでもない。いまの野党の置かれている状況に関して、私の感じている<既視感>を語りたい。 提案路線への転換 私が研究してきた1930年代は、福祉国家、ファシズム、社会主義等、さまざまな思想、体制、運動が勃興したシステム転換期だった。 周知のように、日本はファシズムへの道を歩んだ。ファシズムは「革命に対す

                          戦前と現在、野党の悲しい一致 | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
                        • 資本主義は生まれ変わるのか | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

                          2022(令和4)年度予算の国会審議が始まった。予算規模は「過去最大」の約108兆円、自民党総裁選で岸田文雄首相が示した「新しい資本主義」「成長と分配の好循環」「予算の単年度主義の弊害是正」の実現をめざす。 22年度予算の分配戦略を見てみよう。まず、看護師に月額1万2000円、介護士、保育士等に月額9000円で平均給与を3%引き上げる。これに成長分野を支える人材育成や非正規労働者のステップアップ、円滑な労働移動の支援が加わり、さらに、下請け企業いじめ解消のための下請けGメンの人員倍増も盛り込まれた。 成長戦略を見てみると、「科学技術立国」と称し、過去最大の科学技術振興費を計上した。規模は約1兆3800億円である。また、デジタル庁予算の拡充、地方創生推進交付金のデジタル重点化なども掲げられた。 代わり映えしない予算 「成長と分配の好循環」が「新しい資本主義」をもたらす――これが岸田政権の主張

                            資本主義は生まれ変わるのか | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
                          • 安倍政権もとらわれていた 「成長神話」の誤り | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

                            「格差拡大」は本当か 「安倍政権で格差が広がった」とよく言われるが、明確な根拠を示すべきだ。所得格差を示す「ジニ係数」は安倍政権下で改善した。アベノミクスによる円安誘導によって企業が海外に出て行かなくなり、国内の雇用者数は大きく増えた。実質賃金が下がったという指摘があるが、高齢者の退職後の非正規雇用が増えたことが影響している面もある。その非正規雇用も比率でみると安倍政権に入ってからはむしろ頭打ちになっている。 個別の政策を見ても、最低賃金を上げ、住居確保給付金という低所得者層の家賃補助にあたる制度改正もやった。また、幼稚園・保育園の無償化、低所得者層への大学授業料の無償化は、歴史的な改革とさえ言えるものだった。 成長至上主義の誤り 安倍政権の最大の間違いは、格差拡大にあるのではなく、「どうすれば成長するか」という問いの立て方しかできなかったことだ。 安倍政権下では、アベノミクスに加え、東京

                              安倍政権もとらわれていた 「成長神話」の誤り | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
                            • 借金頼みの防衛費増と右への地滑り | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

                              岸田文雄首相が防衛関係費を「相当」に増額する方針を示した。詳細はこれからだが、自民党は対国内総生産(GDP)比で2%程度をめざすべきだ、とかねて主張していたし、立憲民主党や日本維新の会など、一部野党からも賛成の声があがっている。 目まぐるしい変化 それにしても、ロシアのウクライナ侵攻後、なんと目まぐるしい変化だろう。報道を目にしながら、私は、2018年に公刊した『幸福の増税論』(岩波新書)という自著で示した問いかけを思い出していた。 私は、同書でこう問うた。日本は1997年からの20年間で防衛予算がほとんど増えなかった一方で、中国は11.5倍に増大させている事実をどう考えるべきか。中国脅威論を騒ぎたて、軍拡に軍拡で対抗するのはおろかだ。だが、そうした「正論」をぶつけるだけで、本当にリベラルは右傾化の圧力に耐えられるのか、と。 懸念はまさに現実になりつつある。一般会計における防衛関係費は20

                                借金頼みの防衛費増と右への地滑り | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
                              • 「パヨク」「売国奴」と罵られても僕は消費税の話をやめない 井手英策・慶大教授が特別寄稿

                                税の使いみちを通して、「弱者を生まない社会をつくる」「社会を語ろう、社会を変えよう、身近を革命しよう」と無骨なまでに私たちに迫る学者がいる。慶應義塾大学経済学部教授の井手英策さんだ。彼の提言のベースにあるのは消費税だ。だからずっと批判にさらされてきた。それでも主張を曲げず発言を続ける彼の本意はどこにあるのだろう?  衆議院選挙を控え、最新刊『どうせ社会は変えられないなんてだれが言った? ベーシックサービスという革命』を執筆した動機と合わせて井手氏が寄稿した。 * * * 複数政党が関心を寄せる「ベーシックサービス」が生まれた背景 30年近く昔のことだ。大学の授業料の「免除申請」がダメだった。電話で話せなかった僕は、帰省のタイミングを見はからって、母にその事実を告げた。強気でならしてきた母だったが、途方に暮れたような表情を見せた。目は涙でうるんでいた。 僕は母子家庭に生まれた。同居の叔母が暮

                                  「パヨク」「売国奴」と罵られても僕は消費税の話をやめない 井手英策・慶大教授が特別寄稿
                                • 普遍主義か?バラマキか? 現実的な普遍主義の可能性 | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

                                  やや皮肉を込めて言おう。日本ではこの数年の間に「普遍主義」のアイデアがすっかりお馴染(なじ)みになったように見える。 排除されるものがない 普遍主義――この言葉をみなさんはご存じだろうか。 ヨルゲン・ゴル・アンデルセンによれば、普遍主義は次のような特徴を持つ。まず、受給できるかどうかは権利と結びつけられているので、審査や誰かの裁量では決められない。また、給付の際、同じ利益がすべての人たちに提供されるか、少なくとも、誰かが排除されることがあってはならない。 現実の政治と結びつけて考えてみよう。世間ではアベノマスクの在庫をどう消化するかが問題となっているが、このマスクはすべての国民に対して、所得とは無関係に配布された。この点では<普遍主義的>だ。1人当たり10万円が配られた特別定額給付金も<普遍主義的>な施策である。 これらに対して、公明党によって提案された「未来応援給付金」は当初、すべての子

                                    普遍主義か?バラマキか? 現実的な普遍主義の可能性 | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
                                  • 「パヨク」「売国奴」と罵られても僕は消費税の話をやめない 井手英策・慶大教授が特別寄稿

                                    税の使いみちを通して、「弱者を生まない社会をつくる」「社会を語ろう、社会を変えよう、身近を革命しよう」と無骨なまでに私たちに迫る学者がいる。慶應義塾大学経済学部教授の井手英策さんだ。彼の提言のベースにあるのは消費税だ。だからずっと批判にさらされてきた。それでも主張を曲げず発言を続ける彼の本意はどこにあるのだろう?  衆議院選挙を控え、最新刊『どうせ社会は変えられないなんてだれが言った? ベーシックサービスという革命』を執筆した動機と合わせて井手氏が寄稿した。 * * * 複数政党が関心を寄せる「ベーシックサービス」が生まれた背景 30年近く昔のことだ。大学の授業料の「免除申請」がダメだった。電話で話せなかった僕は、帰省のタイミングを見はからって、母にその事実を告げた。強気でならしてきた母だったが、途方に暮れたような表情を見せた。目は涙でうるんでいた。 僕は母子家庭に生まれた。同居の叔母が暮

                                      「パヨク」「売国奴」と罵られても僕は消費税の話をやめない 井手英策・慶大教授が特別寄稿
                                    • 大学教授の僕が、12歳の息子に「自分みたいな大人になるな」と話す理由(井手 英策) @gendai_biz

                                      大学教授の僕が、12歳の息子に「自分みたいな大人になるな」と話す理由 目の前の幸せを、大事にしてほしい 頑張っても報われない社会 うちには4人の子どもがいる。長男は12歳で末っ子は1歳。育児どまんなかの僕がずっとためこんできたことを今日は話そうと思う。 それは、「子どもたちにどうやって社会を語ればいいんだろう問題」だ。 僕は、最近よく、「俺のようになったらいけんよ」と子どもたちに言う。大学の教員は、研究者であり、同時に教育者だ。そんな人間が子どもたちに「俺のようになるな」と言っている。我ながら奇妙な話だと思う。 理由はなにか。それは、自分たちと同じ生きかたを押しつけても、きっと彼らは幸せになれない、と心底、思うからだ。 大学生のころ、「30歳で年収1000万円」とよく耳にした。それをふと思いだし、「いま、30歳だと、いくらくらいもらえるの?」と学生に聞いてみた。返事はこうだ。「600〜70

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                                      • 私が学者の「一線」を超えて民進党を支援するわけ - 井手英策|論座アーカイブ

                                        私が学者の「一線」を超えて民進党を支援するわけ 民主主義の本質は選択肢の豊富さ。「この道しかない」ではない。 井手英策 慶応義塾大学教授 キング牧師をイメージした民進党大会の挨拶 私には夢がある(I have a dream)――。3月12日、民進党の党大会の来賓として壇上に立った僕は、公民権運動の旗手として知られるキング牧師の、あの有名な演説をイメージしていました。 型どおりの挨拶にはしたくありませんでしたし、できませんでした。キング牧師がかつてそうしたように、居並ぶ民進党のみなさんに、自らの思いを率直に語りかけ、この国をよりよい国に導いてもらえるよう全身全霊で「説得」しよう、と考えていたからです。 「普遍的な真理を追い求める学者が、特定の政党を応援する場に来る。これはとても勇気のいること、いや、むしろ恥ずべきことでさえあります」 「学者としての命をかけるならここだ、そういう覚悟でこの場

                                          私が学者の「一線」を超えて民進党を支援するわけ - 井手英策|論座アーカイブ
                                        • 連合もなぜ自分たちの期待を裏切る人たちを文句も言わずに応援し続けるのか@井手英策 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

                                          連合のサイトに、「連合 政策・制度推進フォーラム」第4回総会を開催という記事が載っていて、井手英策さんの記念講演の概要が載っています。 https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/news_detail.php?id=2004 今まで民主党系の政治家に何回も裏切られてきた井出さんの心の思いが噴出するような表現が垣間見えますね。 〇消費減税ほど理解が難しい政策はない。5%減税で富裕層には年間23万円が戻り、低所得層には8万円だけ。なぜ金持ち擁護のようにしか映らない政策を選択するのか。理由は野党共闘。選挙区調整はやればよい。しかし、なぜわざわざ「野党共闘」という名前をつけて一蓮托生みたいなアピールをしないといけないのか。タチのよくない政策に揃えて勝とうする姿を国民はどう見ているか。 〇社会保障と税の一体改革で民主党はバラバラに。消費税がトラウマというのは理解できるが、学

                                            連合もなぜ自分たちの期待を裏切る人たちを文句も言わずに応援し続けるのか@井手英策 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
                                          • 人間探訪: 「ベーシックサービス」の教祖/万人愛の財政学者「井手英策」by 伊藤博敏

                                            人間探訪: 「ベーシックサービス」の教祖/万人愛の財政学者「井手英策」by 伊藤博敏 2020年12月号 BUSINESS [必要原理主義者] by 伊藤博敏(ジャーナリスト) 菅義偉政権がスタートして2カ月が経過、その経済戦略は、金融緩和と財政出動という主軸は動かさず、日本経済を成長路線に乗せる、というものである。 今、打ち出しているのは、携帯電話料金値下げ、不妊治療助成、地銀再編、ハンコ文化からの脱却などで、骨太の軸は見えない。ただ、新たに「成長戦略会議」を立ち上げ、そのメンバーに竹中平蔵パソナ会長、デービッド・アトキンソン小西美術工藝社社長などが名を連ねており、経済的には「成長」、財政的には「緊縮」が窺える。 一方、コロナ禍のなか、勢いを増しているのがMMT(現代貨幣理論)である。世界各国が、中央銀行とともに財政出動を行っており、緊縮が定番の国際通貨基金(IMF)ですら「積極的に財政

                                              人間探訪: 「ベーシックサービス」の教祖/万人愛の財政学者「井手英策」by 伊藤博敏
                                            • 社会保障を「施し」から「権利」へ変える~「全世代型社会保障」のあるべき姿(井手英策)/ イミダス

                                              まず、全世代型社会保障では、1)子ども・子育て支援、2)働きかたに中立的な社会保障、3)医療・介護の制度改革という3本の大きな柱が立てられている。政策のリストは広範にわたる。だが、令和5年度(2023年度)の改正で、現実に具体的な制度改革に結びついたのは、出産育児一時金の増額やかかりつけ医の法制化支援など、ごく一部だ。 むしろ議論の焦点は、現役世代の受益を大胆に拡大することよりも、高齢者の負担を増大させ、現役世代の不満を和らげることにあった。事実、介護サービスの利用時負担の引きあげ、国民年金の保険料納付期間の延長、75歳以上の後期高齢者医療の保険料の引きあげ等、財源問題は陰に陽に議論の俎上に載せられた。 統一地方選挙前という事情もあって、実現したのは、後期高齢者医療の保険料引きあげだけだった。乏しい財源を高齢者に求め、出産を控えた世帯に現金を配る、現役世代の保険料負担を軽減するというこぢん

                                                社会保障を「施し」から「権利」へ変える~「全世代型社会保障」のあるべき姿(井手英策)/ イミダス
                                              • https://www.minnanokaigo.com/news/special/eisakuide1/ 賢人論第103回井手英策氏(前編)

                                                昨年上梓した『富山は日本のスウェーデン 変革する保守王国の謎を解く』(集英社新書)がベストセラーになり、一躍注目を浴びた井手英策氏は、民進党でブレーンを務めたこともある、リベラル派気鋭の論客だ。当時の民進党のキャッチフレーズ“All for All”も、実は井手氏が創案したもの。その井手氏は、日本における介護のあり方や実情をどう見ているのか。北欧型福祉との違いや個人の悲しい出来事、熱い思いとともに、舌鋒鋭く語ってもらった。 取材・文/みんなの介護 スウェーデンでは、すべての国民に家族を介護する権利が認められています みんなの介護 ベストセラーになった『富山は日本のスウェーデン』をたいへん面白く拝読しました。介護をめぐる環境についても、日本とスウェーデンでは、やはりずいぶんと違うのでしょうか。 井手 介護の考え方について大きな違いがありますね。 スウェーデンでは、家族を介護する権利が認められ

                                                  https://www.minnanokaigo.com/news/special/eisakuide1/ 賢人論第103回井手英策氏(前編)
                                                • 消費増税実現後の課題(下) 生活保障・連帯強化の柱に 井手英策 慶応義塾大学教授 - 日本経済新聞

                                                  ポイント○中高所得層に負担が偏ると財源不足招く○政府への不信感が税財政議論での障壁に○財政再構築の断念は社会的な連帯の放棄政治的な立場が刻印されるのは税の宿命だが、中でも消費税はとりわけ多くの批判にさらされてきた。消費税は1%の税率引き上げで約2.8兆円の税収を生む。給与が1237万円以上の層の所得税率を1%上げても1400億円程度の税収にしかならないから、その多収性は群を抜く。強力な税収調達力、それは低所得層が負担者となることの結果でもある。いわば多収性と逆進性は表裏一体の問題なのだが、ここで思考が止まり、増税反対か軽減税率かという二項対立に陥るところに日本の税制論議の限界がある。【関連記事】消費増税実現後の課題(中) 複数税率が生む問題 解消を◇   ◇議論をシンプルにしよう。実額でみれば、ぜいたく品を購入する富裕層の消費税負担のほうが明らかに大きい。これを再分配に用いれば所得格差は当

                                                    消費増税実現後の課題(下) 生活保障・連帯強化の柱に 井手英策 慶応義塾大学教授 - 日本経済新聞
                                                  • 「格差は誰のせいなの?」母のスナックでこずえちゃんが教えてくれたこと=井手英策 | 週刊エコノミスト Online

                                                    夜の街はあたたかい(東京・新宿)撮影・中村琢磨 格差社会で人は幸せになれるのか。気鋭の財政社会学者、慶応大教授の井手英策さんは「格差はキミのせいではない。幸せになるチャンネルは身近に幾つもあって、それに気づく力をもっているかどうかだ」という。 そんな思いを小学生にも伝えたいと、「ふつうに生きるって何? 小学生の僕が考えたみんなの幸せ」(毎日新聞出版)を2月に出版した。格差社会を生き抜くために必要な力とは――。井手さんに聞いた。 家族といると楽しくてしょうがなかったコロナ禍の生活 ――コロナ禍の生活はどうでしたか。 井手 4人の子どもたち(小学6年、3年、未就学児2人)がずっとうちにいるじゃないですか。楽しくてしょうがなかったんです。仕事をしていて、ちょっと疲れたら、子どもたちの顔を見にいってたくさん話しました。家族といるとこんなに楽しいんだと、骨身に染みた。6人家族で生活は厳しいですが、こ

                                                      「格差は誰のせいなの?」母のスナックでこずえちゃんが教えてくれたこと=井手英策 | 週刊エコノミスト Online
                                                    • 「財源論」から逃げぬ政治を 井手英策・慶大教授インタビュー(時事通信) - Yahoo!ニュース

                                                      消費税増税を軸に教育や医療・介護などの無償化を図る「ベーシックサービス」を提唱する井手英策慶大教授は28日までに時事通信のインタビューに応じた。 コロナ禍を境に給付と負担のバランスが一層崩れたことに危機感を示し、「政策に財源論をきちんと位置付けることが民主主義を活性化させる」と強調した。主なやりとりは以下の通り。 ―アベノミクスの評価は。 あれだけの好環境を強引に整えても、アベノミクス下での実質GDP(国内総生産)成長率は年平均1%程度で、特段伸びていない。金融政策はそのしわ寄せでがんじがらめとなり、不用意に利上げすれば日銀が債務超過に陥りかねない。明らかに国民生活にとって不利益だ。1980年代までのような経済成長と所得・貯蓄の増大、それとセットでの自己責任による将来不安の解消というモデルは破綻している。 ―ベーシックサービスとは。 日本より税率が高い欧州の方が経済成長を実現している。税金

                                                        「財源論」から逃げぬ政治を 井手英策・慶大教授インタビュー(時事通信) - Yahoo!ニュース
                                                      • ウクライナ侵攻のなかでの物価上昇と円安 インフレを政策論争の起爆剤に | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

                                                        日本もふくめた先進各国で物価が上昇している。1990年代の後半以降、「インフレの終焉(しゅうえん)」がうたわれてきたが、その状況がにわかに動き始めた。 当初は、背景として、原油価格の高騰、半導体の不足、新型コロナウイルスによるサプライチェーン(供給網)の混乱などが指摘されていた。だが日本では、これに急激な円安が加わり、さらにウクライナ情勢が不安定化したことから、穀物価格とさらなる資源価格の高騰が物価に追い打ちをかけた。 インフレの持続期間を見通すのは容易ではない。だが、いま起きつつある事実を把握し、今後起こりうる問題をつかんだうえで、将来の方向性を見定めておく必要がある。 不気味な変化 続く円安 まず、確認したいのは、円安だ。これまで、世界的に政治や経済が不安定化すると必ず「円高」が起きていた。「有事の円」だ。世界最大の債権国である日本の国債は国際金融市場で安全資産とみなされ、日本国債を買

                                                          ウクライナ侵攻のなかでの物価上昇と円安 インフレを政策論争の起爆剤に | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
                                                        • Amazon.co.jp: ベーシックインカムを問いなおす: その現実と可能性: 佐々木隆治 (著), 志賀信夫 (著), 今野晴貴 (著), 藤田孝典 (著), 竹信三恵子 (著), 井手英策 (著), 森周子 (著), 小澤裕香 (著), 小谷英生 (著), 孔栄錘 (著), 佐々木隆治 (編集), 志賀信夫 (編集): 本

                                                            Amazon.co.jp: ベーシックインカムを問いなおす: その現実と可能性: 佐々木隆治 (著), 志賀信夫 (著), 今野晴貴 (著), 藤田孝典 (著), 竹信三恵子 (著), 井手英策 (著), 森周子 (著), 小澤裕香 (著), 小谷英生 (著), 孔栄錘 (著), 佐々木隆治 (編集), 志賀信夫 (編集): 本
                                                          • この20年間で僕たちは貧しくなった 中間層の地盤沈下 井手英策・慶応大学教授インタビュー【1】 | 経済,政治・行政 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE

                                                            この20年間で僕たちは貧しくなりました。国の調査によると、1997年をピークに世帯所得が全ての所得階層で減少傾向に転じ、2018年には300万円未満が全体の約33%、400万円未満が約45%になりました。これは平成元年とほぼ同じ比率です。家計貯蓄率も97年度に大きく減少し始めます。日本全体の暮らしが地盤沈下したのです。 平成の間に何が起きたのか。消費の動きをみると、全体が減る中で、パソコンやスマートフォンにかけるお金、通信費だけが異常に伸びました。飲食や衣類、宿泊などの消費は減少ないし横ばい、教育費もそうです。1人当たりの額は高くなっているけど、子どもの数を減らして伸びを抑えたのです。65歳未満の持ち家比率もはっきりと落ちている。 ⇒第2回・大勢が苦しい、弱者とは何か 国の意識調査では、国民の9割以上が「私は中流だ」と答えます。でも「1億総中流」の意味は変わりました。豊かさの象徴ではなく、

                                                              この20年間で僕たちは貧しくなった 中間層の地盤沈下 井手英策・慶応大学教授インタビュー【1】 | 経済,政治・行政 | 福井のニュース | 福井新聞ONLINE
                                                            • 「子どもの生存保障」理念が消えた10万円給付 | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」

                                                              公明党が衆院選で提案した「未来応援給付」が、過去最大規模の経済対策のなかに盛り込まれた。 これは、18歳以下の子どもがいる年収960万円未満(夫婦と子ども2人の場合)の世帯に対して、10万円を給付するという政策だ。当初はすべての子どもを対象としていた。ところが、自民党との折衝を経て、所得制限が加えられることとなった。 このやり取りを見ながら、僕は民主党政権期の「子ども手当」を思い出した。 子ども手当は、所得制限をつけず、すべての子どもたちに現金を給付する政策だった。まさに今回の公明党と同じ理念にもとづく政策であったが、ねじれ国会のもと、富裕層にも配るバラマキだ、の大合唱が起こり、民主党、自民党、公明党の3党合意によって所得制限が入れられることとなった。 当時、僕はこの光景をみながら、歯がゆい思いでいた。これは子どものいる親への給付ではない、貧困対策ではない、一人では生きていけない弱い存在、

                                                                「子どもの生存保障」理念が消えた10万円給付 | | 井手英策 | 毎日新聞「政治プレミア」
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