「子どもが通う小学校が学年崩壊しています」。冬休み前、神戸市内の母親から神戸新聞報道部に悲痛な電話が寄せられた。児童が授業中に歩き回り、注意されると先生を罵倒する。授業は成立せず、登校できなくなった児童もいる-。新型コロナウイルス感染症による長期休校や、行事の縮小・中止、詰め込み授業が続いた2020年度。児童・生徒への影響を指摘する声も専門家や保護者からは上がっており、“崩壊”の背景や再生の手だてを探った。(斉藤絵美、鈴木久仁子) 【写真】「倒産します、すいません」ぼろ泣きでLINE送り続けた経営者 学級が機能しない、いわゆる「学級崩壊」が問題視されて久しい。しかし、定義や線引きが難しいこともあって、「事案ごとに対応しているが、件数として把握できない」(市教育委員会)のが現状だ。 今回、神戸新聞に電話をくれた母親や当該校の校長によると、学級崩壊に陥っているのは、高学年の複数のクラス。 約1