28日に突然表面化した日本維新の会の分裂劇。橋下徹共同代表(大阪市長)の維新に残るか、それとも石原慎太郎共同代表についていくか-。維新の国会議員の間では28日夜、さっそく綱引きが激化した。一方、結いの党や民主党の野党再編派には維新の分裂を歓迎する声が多く、野党再編は新たな局面に入った。 橋下、石原両氏の決裂を受け、橋下氏らとともに野党再編を主導する維新の松野頼久国会議員団幹事長や小沢鋭仁国対委員長らは28日夜、都内のホテルに集結した。その数約30人。維新所属国会議員の約半数に上った。態度が未定の「中間派」の議員は15人前後いるとみられ、「橋下派」はさっそく勧誘の電話作戦を展開した。 一方、石原氏は旧太陽の党から行動をともにしてきた平沼赳夫、園田博之、藤井孝男各氏と会談し、結束を確認。首長経験者の山田宏、中田宏両氏らも加わる見込みで、石原氏周辺は「少なくとも20人は確保した」と胸を張った。