アメリカのIT大手グーグルには今、数百人の医師や医療関係者が働く部門がある。2019年に設立された新部門「グーグルヘルス」は、さながら医療のメガベンチャーのごとく、人工知能(AI)による疾病の画像診断から、電子カルテの開発、医療データの活用、正確な医療情報の発信まで、医療に関連するサービスを幅広く手がける。 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、グーグルは自社のサービスでコロナ対策の機能を広げている。特に注目を集めたのは、スマートフォンOS(基本ソフト)のアンドロイド向けに開発した「接触確認アプリ」のAPI(ソフトウェア同士の接続機能)だ。同じくOSを手がけるアップルとの共同プロジェクトで、日本でダウンロード数が2000万を超えたアプリ「COCOA(ココア)」にも採用されている。 直近ではワクチンの接種が始まったイギリスから、検索画面において、ユーザーの居住国で認められているワクチンのリス