羽田空港で日本航空(JAL)516便と海上保安庁の航空機が衝突し炎上した事故は、海保機の乗員5人が死亡する惨事となった。国土交通省が3日に公表した管制と両機の交信記録からは、海保機が滑走路に誤進入した可能性が浮かんだ。 「客観的な資料を提出した。運輸安全委員会の調査に協力し、安全対策と再発防止に万全を期していく」。斉藤鉄夫国交相は交信記録の公表にあたって、記者団にそう述べた。 国交省によると、JAL機が羽田空港のC滑走路に着陸しようとした際、滑走路上に海保機が進入して衝突したとみられる。同省東京空港事務所の交信記録によると、管制官は事故の約4分前、JAL機に滑走路への進入を続けるよう指示。約2分前にも「着陸支障なし」と伝えた。JAL機はいずれも復唱していた。 航空機が滑走路に進入するには通常、管制官から指示を受ける必要がある。管制官は空港の管制塔から目視で航空機を捉え、離着陸の許可などを無