各地に甚大な被害をもたらした台風19号。被害を受けたインフラなどの復旧が徐々に進む中、長野市の車両基地が浸水し、10編成が冠水した北陸新幹線も10月25日に全線で運転を再開する見通しだ。東京―金沢の直通列車に関しては、被災前の9割以上の本数を確保できる見通しだという。ただ、全30編成のうち10編成が復帰の見通しが立たない中、利用客が増加する年末年始の運行には懸念が残る。利用者の動向にも変化が出てきている。 北陸新幹線を巡っては、台風19号の豪雨で長野市内を流れる千曲川が決壊、車両基地の「長野新幹線車両センター」が浸水した。センターにあったJR東日本のE7系8編成とW7系2編成の計10編成120両が冠水。JR東によると水位はいずれの車両も座面まで達していたという。また、長野―飯山間の線路が水没した影響で、信号設備の電源が被害を受け、全線での運行を見合わせていた。 被災当初、JR東は北陸新幹線