少し前にアトランタ連銀のDavid Altigとジョン・テイラーが金融政策を巡ってやり合っていた。 きっかけは、FRBの2つの任務を1つに絞るべきというテイラーの持説を述べたWSJ論説にMacroblogでAltigが噛み付いたことにある。そこで彼が論争の対象として取り上げた中には、QE2や今後の出口戦略といった現在の政策に関するテーマのほかに、2000年代前半の低金利が住宅バブルをもたらしたのか、というお馴染みのテーマも含まれていた。 その点についてAltigが示したのが以下の図である。 ここで青線が通常のテイラールールの示す金利水準、黒点線が実際の政策金利の推移である。これを見ると、確かに2000年代前半には政策金利はテイラールールが示すよりも低い水準にあったことが分かる。 一方、緑色の線は、テイラールールにおけるインフレ率をその時点の予測値で置き換えたものである。こちらは実際の水準に