今週の日経平均株価は荒い値動きが続きそうだ。欧米各国で新型コロナウイルスの感染者が増え続ける中、米株相場が高値から20%以上下落する「弱気相場」入りするなど世界の株式市場の動揺が続く。政府・中央銀行は相場安定に向けた対策を十分に打ち出せておらず、混乱収束にはなお時間が必要との見方が優勢だ。 先週の日経平均は米国や欧州各国の大幅な株価下落に巻き込まれる形で、下落基調が続いた。13日の取引時間中には一時前日比1800円超安と、約30年ぶりの下落幅となる場面もあった。週間では3300円を超える下落を記録した。 「世界景気、特に米国景気の後退を織り込みにいっている」。国内大手証券の市場部門幹部はこう指摘する。米政府の打ち出した欧州からの入国制限やスポーツイベントの中止で人やモノの移動が減り、消費減退が懸念されている。金融危機後10年を超えて続いてきた米景気の拡大基調が途絶える懸念が強まっている。