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書誌学の検索結果1 - 19 件 / 19件

  • 無料で手に入る実力→近代デジタルライブラリーから迎えた100の辞書たちを紹介します

    翻訳家の世界では「辞書は金で買える実力」という。 今回は無料かつ合法的に手に入る実力=辞書の話を。 国立国会図書館が所蔵する明治・大正・昭和前期の資料を公開している近代デジタルライブラリー(http://kindai.ndl.go.jp)には、当然ながら、この時期に出版された多くの辞典・事典が含まれる。 半世紀以上も前につくられた辞書なんて使い物にならない、と最初から切って捨てる人もいるかもしれない。 しかし大部の辞典・事典を出版するという企画は、そもそも簡単に実行できることではない。実行したとしても完成にこぎつけるには長い時間がかかる(広辞苑程度の1冊ものの辞書ですら10年近くかかるのだ)。長い年月と膨大なマンパワーを投じれば、当然値段も高くなる。買い手は限られる。その辞書が前人未到のものであればあるだけ、それを過去のものにする辞書はなかなか(ほとんどの場合ずっと)現れないのだ。 つまり

      無料で手に入る実力→近代デジタルライブラリーから迎えた100の辞書たちを紹介します
    • 誰も読めない謎の古文書!『ヴォイニッチ写本』研究の最前線を慶應義塾大学で聞いてきた。 - ライブドアニュース

      1912年、古本屋業を営んでいたウィルフリッド・ヴォイニッチは、イタリアの寺院で奇妙な本を見つけた。 そこには、どこの国のものでもない言語がびっしりと書き記されている。文字に添えられた植物のイラストもまた、現実の世界には存在しないものばかり。 放射性炭素年代測定によると、15世紀に書かれた文書であるらしい。だが、発見から100年以上が経った今も、何が書かれているのかは不明のまま。世界の大いなる謎として語り継がれ、オカルト的な関心を集め続けてきた奇書。 それが「ヴォイニッチ写本」である。 これまで何度も「解読に成功した!」という報告がなされてきた。しかし、しばらくすると「あの研究結果は間違っている!」「今度こそ解読した!」などという報告が別のところから流れてくる。情報が錯綜し、一向に真相のつかみどころのない謎多き文書である。 しかしなんと、そんなヴォイニッチ写本に関する最先端の研究を行う人物

        誰も読めない謎の古文書!『ヴォイニッチ写本』研究の最前線を慶應義塾大学で聞いてきた。 - ライブドアニュース
      • 今すぐ無料で手に入る150の辞書ー国会図書館デジタルコレクションが提供する日本の辞書を分野別に紹介する 読書猿Classic: between / beyond readers

        しかし、せっかく統合されるのだから、近代デジタルライブラリーにあった「明治以降に刊行された」という限定を外せるので、この機会に、近代以前の基本的な辞典類を合わせて、ラインナップをやり直すことにした。 結果として、日本の代表的な辞書の多くを自宅で居ながらにして参照できるようになったと思う※。 ※土壇場で『大日本人名辞書』を入れ忘れたのに気づいたりしたので、思わぬ遺漏はまだまだあると思うけれど。 これまでありがとう近デジ 今後ともよろしくデジコレ 以後は、こちらの記事をメンテナンスしていくことにする。 000 【総記】 100 【哲学】   200 【歴史】 300 【社会科学】 400 【自然科学】 500 【工学】 600 【産業】 700 【芸術】   800 【言語】 900 【文学】 000 総記 020 図書・書誌学 ◯書物語辞典 古典社 編 (古典社, 1939) 書物(図書、読

          今すぐ無料で手に入る150の辞書ー国会図書館デジタルコレクションが提供する日本の辞書を分野別に紹介する 読書猿Classic: between / beyond readers
        • かしこいはつくれるー来たるべき人文知のためのプログラム(大風呂敷)

          この文章は、おそらくコードや技術的文書を書く人たちならポエムと自嘲する類のものであるが、詩人に「舐めてんのか」と恫喝されるのも面倒なので、綱領のようなものだと言い張ってむしろプログラムと呼び、加えて大風呂敷とルビをふるつもりでいく。 第一に自分のような頭の悪い人間が何をやっているのかを知るために書いた。 第二にこれはネイティブ広告のつもりである。昔から人を引き寄せようとすればするほど遠ざける性分であるから、むしろ営業妨害となっている恐れがあるのだが、案の定「宣伝するのに考え込ませてどうする?敷居が高くなって失敗だ」とコメントをもらった。 自由への教養 以前「何故学ぶのか」という問いに、「自由になるため」と答えた。 この応答は、イソクラテス以来のあの定義、「教養とは、運命として与えられた生まれ育ちから自分を解放するもの」を念頭においたものである。 生まれと育ちは人を強く拘束している。その価値

            かしこいはつくれるー来たるべき人文知のためのプログラム(大風呂敷)
          • Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな新館 - はてブ指数

            書誌学的方法による研究者評価の方法のひとつとしてh指数(h-index)というものがある。 その定義は 「その研究者が公刊した論文のうち、被引用数がh以上であるものがh以上あることを満たすような数値」 h指数 - Wikipedia というもの。イメージとしてはこのグラフをみるとわかるかなと。 要するにどの程度の質の論文をどれくらいの量書いているのか,というのが一発で分かる感覚的に優れた指標である。単純な被引用数(論文が引用された回数)の総和だと特定の論文が妙に引用されてて他はボロボロ,みたいな研究者も高く評価されてしまうのに対し,h指数を使うと質と量が同時に把握できるので分かりやすくてオススメ。 詳しいところはwikipediaが詳しいのと,あとオリジナルの論文(英文)も公開されてるので読むとよい。っても自分も読んでないが(マテ で,なんでこんなことをわざわざ説明してるのかというと, こ

            • 本に書き込みすることに関する資料集 | 筑波大学附属図書館

              本に書き込みすることに関する資料集 「図書館の本は書き込み禁止」『朝日新聞』2006年11月26日(日) 朝刊, p.8「声」 「線引きしてくれるあなたへ。たくさん引けば引くほどに、理解力の程度が疑われます。」 本に書き込むということ (古風なラプソディ rapsodie antique) 本に線を引きますか (ghostbuster's book web.) 芥川龍之介「路上」 「その書物の上には、色鉛筆の赤い線が、何本も行(ぎよう)の下に引いてあつた。」 『朝日新聞』1996年10月31日(木) 朝刊、p.1「天声人語」 「さて、読み進んで記憶したい個所や感銘を受けた部分があったとき、どうするか▼紙片をはさむ。ページの端を折って目印にする。付せんを張る。傍線を引く。鉛筆やボールペンで書き込む。ノートを取る。方法はさまざまだ。... 。▼夏目漱石は、書き込み派だった。」 池田清彦, 西條

              • SYNODOS JOURNAL : 3.11以後の世界とSF第一世代の可能性(1) 新城カズマ×稲葉振一郎×田中秀臣

                2012/5/299:0 3.11以後の世界とSF第一世代の可能性(1) 新城カズマ×稲葉振一郎×田中秀臣 想像を超える自然災害、急激に変貌する経済の動向、日常生活が直面する先の見えない不安。東日本大震災以後、私たちの想像力と論理的思考の成果と限界とが問われて続けている。 SFというものは、人間の思索(Speculation)の限界に挑戦し、その限界を拡張する試みだといわれている。例えば、多くの日本人は日本を代表したSF作家小松左京の『日本沈没』のエピソードのいくつかを、今回の大震災においても想起したに違いない。それは小松の世界観の強度を改めて私たちに認識させると同時に、また私たちが(小松でさえも予想しなかったような)新しい環境に直面していることをもいやでも認識する出来事だったろう。 今回の座談に集まった私たち三者は、小松左京を中心に、日本のSF「第一世代」といわれる作家たちの業績を振り返

                • グラフで見る日本の科学研究の後退(?):日本の2005-2009の論文生産数は1999-2003の水準より減少 - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)

                  本当はトムソン・ロイターネタでは先にWeb of Scienceの日本語インタフェース導入について取り上げるつもりだったのですが、たまたま用があって調べていたら面白いことに気がついたので先にこちらをアップ。 Impact Factor等の算出元としても有名なトムソン・ロイターの製品の一つに、Essential Science Indicators(以下、ESI)というものがあります。 ESI - クラリベイト・アナリティクス Essential Science Indicators は、トムソン・ロイターのデータベースから得られる学術論文の出版数と被引用数のデータに基づき、研究業績に関する統計情報と動向データを集積したユニークなデータベースです。 科学者や研究機関、国、雑誌単位での論文数・被引用数等のランキングを、分野別に見ることが出来るというツールで、自分のような研究評価や計量書誌学を扱

                    グラフで見る日本の科学研究の後退(?):日本の2005-2009の論文生産数は1999-2003の水準より減少 - かたつむりは電子図書館の夢をみるか(はてなブログ版)
                  • 『Webアプリエンジニア養成読本』(技術評論社)刊行記念Webアプリエンジニアが出来るまで|ジュンク堂書店 池袋本店|イベント・フェア詳細 |丸善&ジュンク堂ネットストア

                    「『Webアプリエンジニア養成読本』(技術評論社)刊行記念 Webアプリエンジニアが出来るまで」 ジュンク堂書店 池袋本店 開催日時:2014年03月20日(木)19:30 ~ フェア・イベント一覧 開催店舗ページへ 和田裕介(「ボケて (bokete)」開発者) 石田絢一(uzulla)(フリーランスエンジニア) すがわらまさのり(Web男子/『パーフェクトRuby』共著者) 斎藤祐一郎(株式会社ハートビーツ 運用エンジニア) Webアプリをつくるのは楽しい!との思いで開発や運用を続けているエンジニア4人が書いた『Webアプリエンジニア養成読本』。その刊行を記念して、トークセッションを行います。実はこの執筆メンバー... 以前からオフラインミーティングで出会っていて仲が良い?かもしれません。だからこそ聴ける執筆時の裏話も含め、Webアプリのつくり方から、エンジニアとして活動す

                    • NDCの各分類から1冊ずつ選び、偏りがないブックリスト(100冊)を作ってみた【前編】 - 天才クールスレンダー美少女になりたい

                      はじめに 今年もついに、大学生協事業連合謹製のブックリスト「大学生のための100人100冊」がバズって絶賛されたり猛批判されたりする季節がやってきた。 https://www.univ.coop/pamph/pdf/book-100.pdf まあ、選書がいいとか悪いとか、衒学的だとか、衒学的で大二病だとして何が悪いのだとか、相対性理論の元の論文を読む意味全然ないだろとか、分野が偏りすぎだろとか、論理哲学論考の原著はさすがに読ませる気ないだろとか、まあいろんな意見が出て当然だとは思う。 (量子力学などと違って、特殊相対性理論は元の論文を読んでも害はない気がする。自然科学と原文/古典主義は相容れないという事実を選者がちゃんと理解しているかは怪しいが、それはそれとして「古典*1! 天才の論文! 原著! 簡潔な説明! カッコイイ!」みたいな素朴な感情は否定しても仕方がないし、自然科学の理論を学ぶと

                        NDCの各分類から1冊ずつ選び、偏りがないブックリスト(100冊)を作ってみた【前編】 - 天才クールスレンダー美少女になりたい
                      • 日本一の一覧 - Wikipedia

                        この記事を編集される方は次の点にお気をつけください。 出典の不明なものを載せないでください。項目を追加するときは、検証可能な参考文献や出典を必ず明示してください。 日本一の記録が頻繁に変わりやすいものは載せないでください。 日本一の記録が更新された場合は速やかに除去し、正しい記事へ修正してください。 まだ記事がない記録(赤リンクの記事)は、なるべく先に記事を作成してから一覧へ追加するように心がけてください。 この記事には複数の問題があります。改善やノートページでの議論にご協力ください。 出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2021年2月) 古い情報を更新する必要があります。(2018年5月) 独自研究が含まれているおそれがあります。(2010年10月) 正確性に疑問が呈されています。(2010年9月) 出典検索?: "日本一の一覧" – ニュース

                          日本一の一覧 - Wikipedia
                        • 明星大学日本文化学科公開シンポジウム「古典は本当に必要なのか」を聴いた。~前篇 - みききしたこと。おもうこと。

                          こういうのを聴いた。 明星大学日本文化学科公開シンポジウム「古典は本当に必要なのか」2019年1月14日(月・祝) 【パネリスト】猿倉信彦(某旧帝国大学 某研究所 教授)、前田賢一(某大手電機メーカー OB)、渡部泰明(東京大学 教授)、福田安典(日本女子大学 教授) 【ディスカッション司会)飯倉洋一(大阪大学 教授) 【コーディネーター)勝又基(明星大学) 「行ってきた」じゃなくて、今回はネット中継を聴いた*1。面白かったので頭の整理用にメモをとった。以下はxiao-2の聞きとれた/理解できた/書き留められた/覚えていた範囲。敬称は略。論理が飛んだり意味不明なところはだいたいxiao-2の能力不足なので、ちゃんと知りたい人はここから先は見ずに、動画のタイムシフト*2とか、Twitterまとめ*3を見るといいよ。 冒頭あいさつ:勝又基(明星大学) 最初に本シンポジウムの趣旨。 古典研究、教

                            明星大学日本文化学科公開シンポジウム「古典は本当に必要なのか」を聴いた。~前篇 - みききしたこと。おもうこと。
                          • 国立国会図書館 : 電子展示会 「描かれた動物・植物 江戸時代の博物誌」

                            展示にあたって「博物誌」に明確な定義はありませんが、ここでは動植鉱物そのものの記述はもちろん、衣食住や医薬・文学・趣味などの面からの叙述も含めて、広く「博物誌」と呼ぶことにします。 博物誌は、先祖がどのような動植物を衣食住や医療に用いていたのか、四季の景物として和歌や俳句に詠んできたのか、園芸品や飼い鳥として愛好してきたのか等々、人と自然との関わりを記録した文化史であり、生活史です。それはとりもなおさず、日本文化の歩みを現代の私たちに伝えてくれる文化遺産にほかなりません。一方で、博物誌はかつての自然がどれほど豊かだったかを雄弁に物語っており、これは私たちが現在・未来の自然環境について考える際の、貴重な環境資料にもなることでしょう。 この電子展示会では、とくに江戸時代の博物誌をご紹介します。江戸時代の日本では、博物誌やその周辺の書物が数多く著されました。その後、大火や戦災による損失はあったも

                            • 頭のなかにあることを「言葉」にするために、思考を整理・可視化する方法 | ライフハッカー・ジャパン

                              社会人になると、「頭の中で考えていることを、言葉にして、うまく伝える」ことが非常に重要になります。 なぜなら、どんな形であれ、コミュニケーションが成り立たなければ、ビジネスにおいても、プライベートにおいても、困ることが多いからです。 会社、説明、プレゼン、交渉、文書作成、会議……だけではなく、あらゆることで自分の考えをうまく伝えることが必要になります。(中略) どんな考えも、言葉にして外に発信しなければ、考えていないことと同じで、なんの意味も生まないのです。 (「はじめに もう、『どう表現すればいいんだろう……』がなくなる」より) こう主張するのは、『頭の中を「言葉」にしてうまく伝える。』(山口謠司著、ワニブックス)の著者です。音韻学、書誌学、文献学を専門として、長らく言葉を研究してきた人物。以前ご紹介した『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』など、多くの著作をお持ちでもあります。

                                頭のなかにあることを「言葉」にするために、思考を整理・可視化する方法 | ライフハッカー・ジャパン
                              • 氷川竜介インタビュー アニメはどう語られてきたのか(前編) ――氷川竜介が語る、人はなぜ感動するのか、 その感動の原点をいかにして残すのか

                                アニメはどう語られてきたのか(前編) ――氷川竜介が語る、人はなぜ感動するのか、 その感動の原点をいかにして残すのか氷川竜介インタビュー 2019.07.22 日本アニメ史上における初の30分TVシリーズは言わずと知れた『鉄腕アトム』、1963年のことである。それに対して1958年生まれの氷川竜介氏はまさに、物心がつく前後からそれに触れ出した、TVアニメ第一世代のアニメ研究家だ。各種アニメ雑誌の登場以前、『月刊OUT』の『ヤマト』特集号(1977年)でライターデビューしたという経歴も、アニメライター第一世代と言えるものだろう。 今回、そんなTVアニメの発展と並走してきた氷川氏に、「アニメを語ること」をテーマにお話を聞いた。そのキャリアを順に追いながら、アニメを取り巻く社会的状況の変化やそのときどきの体験・課題をうかがうことを通じて、アニメをめぐる言説の歴史を浮き彫りにする。 この前編では、

                                  氷川竜介インタビュー アニメはどう語られてきたのか(前編) ――氷川竜介が語る、人はなぜ感動するのか、 その感動の原点をいかにして残すのか
                                • 敢えて読書史と読者史に思うことの断片いくつか - みちくさのみち(旧)

                                  ――和田敦彦『読書の歴史を問う―書物と読者の近代』読書メモ 読書の歴史を問う視点 和田敦彦著『読書の歴史を問う―書物と読者の近代』(2014年、笠間書院)を読んだ。 読書の歴史を問う: 書物と読者の近代 作者: 和田敦彦出版社/メーカー: 笠間書院発売日: 2014/07/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る 刊行前から楽しみにしていた本で、出たらぜひとも感想をまとめておきたいと思っていた。発売後すぐに読んだのに、身辺が少し慌ただしかったためにブログの更新自体が停滞してしまったが、以下、本書を通じて考えさせられたことについてまとめていきたい。 本書の目次については、すでに版元が詳細なものを公開しているが、以下に掲げる全10章からなる。 第1章 読書を調べる 第2章 表現の中の読者 第3章 読書の場所の歴史学 第4章 書物と読者をつなぐもの 第5章 書物が読者に届くま

                                    敢えて読書史と読者史に思うことの断片いくつか - みちくさのみち(旧)
                                  • 日本の「凡庸な漢籍」ゲットで習近平が大喜びの理由 文化財流出ではなく粋な対中外交だった細川コレクション寄贈 | JBpress (ジェイビープレス)

                                    寄贈された漢籍のなかに、希少性が高くない書物が大量に混じって冊数が嵩上げされているのも、「戦後最多の寄贈冊数」という名目で大々的に報道をおこなわせる政治目的ゆえではなかったかと思われる。 意外とよくやっていた?日本外交 今回の永青文庫の漢籍寄贈が「文化財流出」などではないことは明らかだろう。いっぽう、漢籍や書誌学に詳しいプロの人たちが懸念する「“二束三文”の書物ばかり贈って逆に恥ずかしい」という感想も、実は的外れであることがわかる。 今回の漢籍寄贈の本質は、単純な文化交流事業ではなく、習近平政権が習ファミリーの関連グッズを収集するためのイベントだ。また、習政権が幹部候補党員向けの必修書籍にしている『群書治要考訳』が、いかに価値の高いものであるかを宣伝するための、政治的な目的で仕組まれたプロパガンダなのである。 むしろ気になるのは、日本国家や細川護煕氏が、『群書治要』の「本当の価値」を理解し

                                      日本の「凡庸な漢籍」ゲットで習近平が大喜びの理由 文化財流出ではなく粋な対中外交だった細川コレクション寄贈 | JBpress (ジェイビープレス)
                                    • 大学新入生に贈るガイド(作成途中) - Pleasure :スプーン1匙ぶんの

                                      今日多くの大学で入学式だったと思う。噂によれば、院生だったころの若き日の浅田彰氏は入学式で新入生が読むべき本、聴くべき音楽、見るべき映画をガイドにして配っていたという。その噂の真偽はわからないが*1、もし本当だとすれば、おせっかいな話しだなと思う。しかし毎年、少なくない数の新入生が、大学の生協の膨大な本に圧倒され、脅迫観念にかられて名著とよばれるクラシックを買いこみ、即座に挫折にいたってることを考えると、決して見当はずれな試みではない、とも思う。そこで、氏には到底およばないけれでも、ぼくも新入生にガイドをつくって「おせっかい」を焼いてみようと思い至った。こういうふうに書くとエンライトメント(啓蒙)の有効性をナイーブに信じてる、と思われるかもしれない。もちろんこういうガイドを作る以上、そういう批判を甘んじて受ける覚悟はある。しかし断っておきたいのは、ぼく自身エンライトメントの有効性に懐疑的だ

                                      • 国会図書館でのお話と、児童文学館の存廃問題の真の論点 - 宮本大人のミヤモメモ(続)

                                        18日は、結局国会図書館に早めにお邪魔させていただき、民主・上の議員と、共産・山本議員の知事質問をネット中継で見させていただいた上で、雑誌課職員のみなさんに、マンガ雑誌の資料的価値や、その保存・運用に関するお話をさせていただきました。 出版物の納本制度に支えられている国会図書館には、原則としてあらゆる種類のマンガ雑誌が、納本制度の開始以来、継続的に収められているわけですが、他の雑誌類に比べて利用率が高いため、経年劣化だけでなく物理的破損の問題にも他の雑誌類以上に、対応が必要な状況になっているようです。 そうした中で、では、今後、国会図書館では、マンガ雑誌の保存と利用提供のバランスをどのように考えていけばよいのか、が雑誌課のみなさんによって検討され始めている、ということで、そのための勉強会のような形で、今回僕がお話しさせていただくことになったという次第です。 国会図書館所蔵のマンガ雑誌が、他

                                          国会図書館でのお話と、児童文学館の存廃問題の真の論点 - 宮本大人のミヤモメモ(続)
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