農研機構は、放射性物質を含む汚染土壌から効率的に放射性セシウムを分離・除去する「乾式セシウム除去技術」を開発したことを発表した(プレスリリース、 日本農業新聞の記事)。 汚染土壌に高性能反応促進剤を添加して回転式電気炉で1,300度以上に加熱することで、放射性セシウムを昇華させる。これにより、99.7%以上の放射性セシウムを分離・除去することが可能となり、60,000Bq/kgを超える汚染土壌からクリアランスレベル(100Bq/kg以下)の浄化処理物が得られるという。昇華した放射性セシウムは冷却後に濃縮セシウム塩として回収することで、大気中への放出は検出限界(0.1Bq/立方メートル)以下にすることが可能となる。飯舘村クリアセンターで実施した連続昇華試験では、60,000Bq/kgレベルの汚染土壌を毎時2kg程度処理し、50Bq/kg以下にするという結果が得られたとのこと。