日本の古代史を考える時、いくつかのポイントがあるが、そのひとつが「水の祭祀」と「治水」だ。 為政者(王権)は水をコントロールできる者でなければならない。 古代には「祭祀・祈り」であったが、歴史が進むとともに「治水」に変わって行く。 日本で、その転換点となったのが大阪狭山市の狭山池(さやまいけ) 日本最古のため池、しかも調整池。 つまり渇水時には水を供給し、増水時には水を貯めて氾濫を防ぐ「ダム式」だ。 日本最古のため池 狭山池(さやまいけ) なぜ最古と言えるかというと、池底から出土した木製樋管の年輪測定で、推古期に切り出された木材が使用されていることがわかったからだ。 狭山池のほとりに大阪府立狭山池博物館がある。 龍神社 大阪府立狭山池博物館 玄関に古墳の石棺がズラリ。 水路(流路)として多数の石棺が再利用された名残だ。 周囲約3キロの大きなダム式ため池を造るには、池底を掘り、周囲に堤防を築