はい。すいません、門脇さん。えっと、今月は。 えっ?あっ」 夜の8時、少し動きは悪いがなんとかまだ自動ドア としての能力を発揮しているドアがギギギギっと唸 りながら開いた。 少し寒い風と共に三人が来店した。 「すいません。珍しく客がきたんで落ち着いたら連 絡します。」 ひとまず、客が受付にたどりついたので電話は切っ た。あとで連絡しなおすのは気が重いがいつもと違 う口調だったこともあって内容が気にはなった。 「いらっしゃいませ!カラオケ゛ラッキー゛へようこそ!」 「アノ、サンニンナンデスガハイレマスカ?」 なんだこいつ。口もあけていないのにどこからか予 想もできない所から機械音みたいな声を発した。 「あっ、えーと、空いてます。三名様でよろしいで すか?」 一瞬怯んだが、なんとか返答できた。 「それ、外ではやめときなよ。ひときわ変な人なのがバレちゃうよ。」 小学生位の少年が嫌な顔もせずに普通