プロスポーツ選手たちの「苦悩の日々」この孤独と不安に耐えられますか 己の才能の限界、予期せぬケガ、ライバルの活躍、短い選手生活、社会性のなさ 安打が1本少ないだけで、パットが1mmずれただけで、タイミングが1秒遅れただけで、すべてを失うかもしれない---憧れだけでは語れないプロスポーツの世界。選手は常に不安と戦っている。 どんなに考えても分からない プロ生活の15年間、柴原洋(37歳)には心から休まる日など1日もなかった。 「365日、野球のことばかり考えていました。夜、床につくと悶々としてくる。『なぜこうなるんだ』『おれ、もう終わっちゃうんじゃないのか』って。考え出すと止まらなくなるんです」 そして昨季を最後に、柴原はユニフォームを脱ぐことを決めた。 「優勝争いの中で、ベンチから後輩が活躍するのを見て『あのがむしゃらさは、もうおれにはないな』と思ってしまった。技術では負けてないですけどね