第65回メフィスト賞 受賞作「死んだ山田と教室」 二年E組の人気者・山田が死んだ。悲しみに暮れるみんなに担任の花浦が席替えを提案すると、教室のスピーカーから死んだ山田の声が。〈俺、ずっと前から考えてたんすよ、二E の最強の配置を〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの新たなる学園生活が幕を開けた――。 3作品同時落選で心が折れた 金子玲介さんとは、この連載の文藝賞・優秀作の佐佐木陸さんの記事が縁で知り合った。「私も純文学新人賞の最終候補で落ちまくっていた人間なので、佐佐木さんのおっしゃることは共感の嵐」と、記事をリポストしてくれたのだ。 プロフィールに飛ぶと、「メフィスト賞受賞」と書いてある。メフィスト賞といえば、講談社の文芸誌「メフィスト」の編集部員たちが下読みや選考委員を介さず選ぶエンタメ系文学賞。――純文学からエンタメへ転向したってこと? ザ・純文学の賞では落選続きで、カテエラ(カ