織田信長の組織改革は、尾張という土地を支配できてこそ可能だった 武士の最下層、足軽は平安時代の頃からはじまって、その身分は時代とともに変わっていく。 現代の職場でもそうだが、人のつくる組織は常に流動的に変わる。一定のものはない。どんなものも生まれ、成長し、そして、壊れる。まさに、諸行無常のことわりから逃れられることはできない。 戦国時代のはじまり応仁の乱のころ、足軽といえば、農民が農繁期に片手間にやる仕事であって専属の武力集団ではなかった。 戦国時代前、鎌倉時代の戦いは鎧兜(よろいかぶと)に身を包んだ武将が、個別に戦うことがトレンド入りしていた。 それぞれの兵が見守るなか、大将どうしが進み出て名乗り合う。 「なんちゃらかんちゃらの大将Aとは、我のことじゃ」 と大声で宣言し、また、相手も張り合う。 「大将Bとは、わしじゃ!」 「我こそは、なになにのド偉いツワモノ!」 で、それを聞いた、相手の