たまにtwitterの経済クラスタで見かける「貨幣成長が大事」という言葉。この「貨幣成長」という言葉はどうもしっくりこなかったので、彼らの参照元だと思われるグレゴリー・マンキューの教科書で貨幣成長について確認してみた。 貨幣成長は、『マンキュー マクロ経済学Ⅰ入門編』の第5章 「インフレーション:原因と影響と社会コスト」にある「インフレーションと貨幣成長」というコラム(P.154~P.157)で取り上げられている。マンキューは、このコラムで、フリードマン=シュワルツの貨幣史の研究を参考にしており、アメリカ、日本のインフレ率と貨幣(マネーサプライ)の長期データとインフレーションとマネーサプライ成長率の国際比較データを挙げている。マンキューは、「貨幣成長とインフレとの相関の高さ」から長期的には貨幣数量説が正しいということを示したいようだ。経済クラスタの「貨幣成長が大事」というのは、日本経済をイ