原子力規制委員会は26日、運転開始から30年を超えた関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県)の開始40年までの運転を認めた。設備の劣化への対応方針などをまとめた長期施設管理計画を、この日の会合で全委員5人が一致して認可した。原発の積極活用を掲げた岸田政権が60年超運転を可能にした新たな制度では、初の認可となった。(渡辺聖子) 大飯原発 福井県おおい町に立地する関西電力の加圧水型軽水炉。1、2号機は2018年に運転を終え廃炉作業中。3号機は1991年、4号機は93年に運転を開始。この2基を巡っては、2014年5月に福井地裁が運転の差し止めを命じる判決を出したが、控訴審で取り消された。20年12月には大阪地裁が設置許可の取り消しを命じ、大阪高裁で係争中。 「原則40年、最長60年」と定める原発の運転期間は、GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法が昨年5月に成立し、規制委の審