岸田首相が「リスキリングに5年で1兆円を投じる」と表明した2022年10月から、約1年半が経過した。 2024年3月28日、2024年度予算成立後の記者会見でも岸田首相は「人手不足対策」として「リスキリングを通じた労働生産性の向上などに取り組む」と発言したものの、政府のリスキリング政策は、誰を対象に、どのように生産性を上げていくのかが見えてこない面がある。 ただ、AIの進化により実際に多くの仕事が代替され、技術的失業のリスクは高まっており、そのための対策としてリスキリングの重要性は増してる。 AI時代に活躍できる人材になるため、私たちはどのようにリスキリングと向き合って行けばいいのか? 日本におけるリスキリングの第一人者で、ジャパン・リスキリングイニシアチブの後藤宗明氏に聞いた。 後藤宗明…新卒で富士銀行(現みずほ銀行)入行。アメリカでの起業やNPOの日本法人設立を経て、帰国後は米フィンテ