みなさんは「9.8」という数字を見て何を思い浮かべますか? 「理系」志望や「理系」出身の方ならば、「重力加速度」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。学生時代に「重力加速度」という言葉といっしょに「9.8」という数字を闇雲に記憶させられた思い出がよみがえってくる人もいるかもしれません。 重力加速度とは重力が物体に及ぼす加速度のことで、ここでは「重力の大きさ」と言い換えておきます。また「表面重力」と呼ばれることもあります。 地球上ではその値が9.8[m/s2]なのです。月面上では1.6[m/s2]なので、月の重力は地球の1/6と習った方もいるでしょう。つまり、同じ高さから物体を落とすと、月面に届く時間が地球上よりも長くかかるということです。 ただし、重力が1/6だからといって時間が6倍かかることにはならないので注意しましょう。それは、簡単に言えば、重力“加速度”であって“速度”ではない