環境発電のコンセプトも「IoT」と同じぐらいの歴史を持っている。原理自身も新しいものではない。しかし、期待ほどの普及は見せていない。標準化も進み比較的普及しているのはEnOceanぐらいである。2001年にSiemensからスピンアウトしたEnOcean社が、EnOceanアライアンスを設立(2008年)し、無線技術も含めた普及・標準化活動を続けており、国内の大手企業も参加している。例えばスイッチを押すエネルギーを電力に替えて、無線で照明を操作するとのコンセプトである。身の回りに存在するエネルギーを使うのとはやや趣を異にする。 環境発電が普及しないのは、エネルギー密度がそもそも低く、必要な電力を発生させようとするとセンサ本体や電池に比べて物理的サイズや大きくなることも原因かもしれない。これを打破するため、強制的に電波(マイクロ波)などエネルギーを供給してエネルギー密度を高めるワイヤレス給電