ポリエステル製の生地が放射線(実験ではアルファ線や陽子線)で発光することを発見した。がん治療などへの応用に期待がある(早稲田大学提供) ポリエステル製の生地に放射線を当てると発光することを発見した、と早稲田大学などの研究グループが発表した。がんの陽子線治療で、体に密着するポリエステル製のシャツを着用して照射位置を正確に確認するなど、応用が期待できるという。 放射線治療はエックス線や電子線、ガンマ線、陽子線などの放射線をがん細胞に照射し、遺伝子に損傷を与えて細胞を壊す治療法。特に陽子線は、狙いのがん細胞にピンポイントで照射できる利点がある。放射線治療は正確な位置への照射が重要で、体を固定するよう工夫されている。精度を高めるため、放射線が当たる体表面の位置をリアルタイムで計測する方法が研究されている。 治療に使うエックス線や電子線は、光より高速で物質を通過して「チェレンコフ光」を発するため、こ