と題されたクルーグマンの1/24エントリ(原題は「The War on Demand」)は、大多数の経済論争の本質を言い当てたという点で、彼のブログエントリの中でも最重要ランクに位置するもの、と個人的には受け止めた。以下はその拙訳。 大不況とその余波を受けて、何とも奇妙なことが経済政策の議論に起きた。あるいは、今回の出来事が幾ばくかの幻想を取り払い、議論の本質を曝け出した、というのが本当のところかも知れぬ。それは個々の論点――たとえば乗数の大きさや量的緩和の効果――が示唆するよりも、もっと大きな話である。本質的な話は、私に言わせれば明らかに大きな総需要不足であるところの状況を目の前にして、需要側が問題になるという考え自体に対する総攻撃を我々は目撃しているのである。 もちろん、これは今に始まったことでは無い。リアルビジネスサイクル理論は、30年もの間、経済学界で権勢を振るってきた。しかし私の