時価総額世界一を2024年6月に達成した米エヌビディア。AI(人工知能)最強企業として市場全体を左右する影響力を持つ同社は、どのようにして誕生したのだろうか。起業のアイデアが生まれたのは、創業メンバーが慣れ親しんだファミリーレストランだった。「NVIDIA(エヌビディア)大解剖」(島津翔著、日経BP)から一部を抜粋してお届けする。 エヌビディア最高経営責任者(CEO)のジェンスン・ファン氏は、1963年2月、台湾で生まれた。1973年、両親は親類を頼ってファン氏と兄の2人を米国に送り出した。「私は9歳で、兄は11歳近くだった。そこは外国だったし、楽なことなど何もなかった。素晴らしい両親の下に生まれたが、裕福ではなかった」。ファン氏はこう振り返る。 数年後、両親が渡米し、ファン氏は家族と共にオレゴン州に引っ越した。オレゴン州の公立高校では成績優秀で2年飛び級、16歳で卒業するとオレゴン州立大