身近な無線通信機器はどんな仕組みで動いているのだろうか。分解やパケットキャプチャーを駆使して、米アップル(Apple)のワイヤレスイヤホン「AirPods」や米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)のIoTデバイス「AWS IoT エンタープライズボタン」などの秘密に迫る。 イーサネットはデータを有線で高速伝送する手段として古くから使われており、今ではほとんどのパソコンで利用できる。インターネットの黎明(れいめい)期から現在まで、一番使われてきたLAN技術だ。 速くなっても変わらない部分 イーサネットは米ゼロックス(Xerox)のパロアルト研究所(PARC)に所属していたロバート・メトカーフ氏によって発明された。初期の3Mビット/秒の「実験イーサネット」の時代から、インターネットの拡大とともに現在は最大400Gビット/秒の規格が登場している。 筆者が初めてイーサネットに触れたのは1