「おまえなんか…」、私が犯した痛恨の失言事件 (清宮 克幸=サントリーサンゴリアス監督) (前回記事はこちら) 今回は、私と選手の間にあった具体的なやりとりを振り返る。実は私は、ある選手に対して、監督して言ってはいけない言葉をいってしまったことがある。決して自慢できるよなことではないが、あえてお話しする。企業でリーダーを務める読者の皆さんも、ぜひ教訓にしてもらえればと思う。 早稲田大学ラグビー蹴球部では、マネジャーのことを「主務」「副務」と呼ぶ。総勢100人を超える大所帯ゆえ、マネジャーも1人や2人では足りない。そこで原則として4年生部員の1人がマネジャーの長である「主務」となり、3年生部員2人がその補佐役として副務に就く。さらに数人の2年生部員が「バイス副務」つまり「副・副務」の役割を担い、これに数人の女子マネジャーが加わるのが通例だった。 これまでの連載で私は「Aチームのメン