今年のトップニュースはマイナンバーの紐付けに相次ぐトラブルで、政府が総点検本部を組織して取り組むことになったが、単に人的ミスとは片付けられない問題をはらんでいる。第4位のAIのセキュリティリスクや第10位のパスキーの採用など、新たな切り口のニュースも出てきてはいるが、全体としては相変わらずのニュースで既視感が強いのは、際立つような重大事件等がなかった証であろう。プラス思考で考えれば、これは日本のサイバーセキュリティへの取り組みはそこそこうまくいっている証左とみることもできる。サイバー空間が社会に浸透して一体化してきた結果、それなりに事件事故は起こるものの、安定してきていることを示していると安心してもいいのかもしれない。 しかし、本当だろうかと疑いの目を向けてみると、今年のニュースには、「だんご三兄弟」とも揶揄されそうな事件・事故が並んでいる。これらのニュースの背後を深掘りしてみると、サイバ
![JNSA「2015セキュリティ十大ニュース」を公開しました。 NPO日本ネットワークセキュリティ協会](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/402f25e0f4d0ac25e60676a2ece4d757c268edf5/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.jnsa.org%2Fimages%2Fobj%2Fimg_thumb_news10b.png)