菅首相が、与野党に早期退陣論が広がる中で強気の政権運営に徹している。 「政局より政策」の姿勢を訴え、衆院の「解散カード」もちらつかせて「菅降ろし」をしのぐ構えだが、局面打開の道筋は見えないままだ。 「格好をつければ強いリーダーだとは思わない。やるべきことをやるのが強いリーダーだ」 21日の衆院予算委員会で、首相は語気を強めた。自民党の武部勤氏が、2005年に「郵政解散」に踏み切った小泉首相を引き合いに、退陣や早期解散を否定する首相を「首相の椅子にしがみついているだけだ」と揶揄(やゆ)した時のことだ。菅首相の「続投宣言」だった。 民主党内でも首相のクビと引き換えに11年度予算関連法案の成立を探る向きがあるなど、首相を取り巻く環境は厳しさを増している。ところが、首相は「オレが辞めても、国の借金が千億、2千億円減るわけではない」と周囲に語るなど、意気軒高だという。 首相の支えは「国民のためになる