平成2年に日本初の国際園芸博として開催された「国際花と緑の博覧会(花博)」の理念を受け継ぐ「花博記念公園鶴見緑地」(大阪市鶴見区)内の「国際庭園」が、残念な事態になっている。現在も国や地域を代表する55の庭園が点在しているが、そのほとんどが放置されたような状態で廃墟化。一部の建物は心ない来園者らに破壊され、倒壊などの恐れがあるとして立ち入り禁止になっている庭園もある。大阪市建設局は「今年度から予算がついたので、少しずつ改修していく」と話しているが、整備順や日程などは検討中としている。(北村博子) 建物内は立ち入り禁止、草木は伸び放題…花博開催から26年-。鶴見緑地を訪れると、植物園「咲くやこの花館」や「いのちの塔」など当時の記憶を呼び起こす建物が目を引くが、大池北側の「山のエリア」内にある国際庭園に行くと異様な光景が目に飛び込んでくる。手入れが行き届いておらず、木や草が伸び放題で建物なども